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リリース版 |    Firefox 146.0 ESR 140.6.0 / 115.31.0 Android 版 146.0 Android Focus 146.0 iOS 版 146.0 iOS Focus 143.0 |    Thunderbird 146.0 / 140.6.0esr Android 版 13.0 | SeaMonkey 2.53.22 |
プレビュー版 | Firefox Nightly Developer Edition Beta Android Nightly Beta | Thunderbird Daily Beta Android Beta | SeaMonkey Beta |
相互サポート | Firefox | Thunderbird | SeaMonkey | Lightning | Android 版 Firefox | iOS 版 Firefox | Android 版 Thunderbird

Firefox 142 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2025 年 8 月 19 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 142.0 をリリースした。延長サポート版である Firefox ESR もバージョン 140.2.0、128.14.0 および 115.27.0 がリリースされている。

Firefox 142.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。

新機能及び改良点

新機能
(段階的な展開) アメリカのユーザー向けに、新しいタブ内のおすすめ記事がスポーツ、食事、エンターテインメントなどトピックごとにグループ化されるようになった。興味のあるグループをフォローする、閲覧したくないグループをブロックすることも可能となり、新しいタブのコンテンツをコントロールできるようになる

gif for newtab

新機能
(段階的な展開) リンクプレビューにより、リンクをクリックする前に内容を確認できるようになった。リンクを長押し (あるいは右クリックから「リンク先をプレビュー」を選択) することでプレビューを確認できる。オプションとして、プレビューに AI で生成したキーワードを含めることもできる (AI はデバイス上で稼働するためプライバシーも保護される)。
パフォーマンス、品質向上のためリンクプレビューは段階的に展開される。現時点では en-US, en-CA, en-GB, en-AU ロケールで 3 GB 以上のメモリーが利用可能なユーザーが利用可能である
新機能
Windows: 終了時あるいは再起動時に継続的に表示される通知をクリックすることで、関連するウェブページを適切に開けるようになった。これまではウェブサイトのメインページが開かれていた
新機能
強化型トラッキング防止機能の厳格モードにおいて、ウェブサイトの表示に問題が生じたときにトラッキングコンテンツを例外的に許可できるようになった
新機能
折り畳まれたタブグループ内のアクティブなタブ
タブグループ内の 1 つのタブにフォーカスできるようになった。アクティブなタブを表示したままとし、グループが折りたたまれても表示が維持される
新機能
サイドバーからアドオンアイコンを除去できるようになった。アイコンを右クリックして サイドバーから削除 を選択することで削除できる
修正
ブックマークダイアログ内でのスクロール速度を改善。コンポーネントエリア外に出ないようになった
修正
blob 画像のドラッグ & ドロップのサポートを改善
変更
アドレスバーから履歴を検索したときの結果表示を改善。重複している可能性のある検索結果の表示が少なくなる
変更
ネットモニターの改善。リクエストが終了する前でもネットワークパネルにリクエストヘッダー、Cookie、パラメーターが表示されるようになった
Enterprise
エンタープライズ用途向けの詳細は Firefox for Enterprise 142 リリースノート を参照されたい
Developer
アドオン向けに wllama API をサポート。ローカルの大規模言語モデル (LLM) をアドオンに直接統合できるようになった
Developer
デバッガーに新しい設定を追加。スクリプトの実行を中断しているときにオーバーレイを表示するか制御できるようになる

image for debugger

Developer
Prioritized Task Scheduling API をサポート。タスクの優先度を管理できる
Developer
Selection.getComposedRanges() API を利用可能となった。DOM 境界の影であっても選択されたテキストエリアを正確に取得できる
Developer
URLPattern API をサポート。標準化されたパターン構文によって URL の一致、パースが可能となる

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 9 件、重要度区分において 5 件、 1 件、 3 件が修正されている。

CVE-2025-9179
Sandbox escape due to invalid pointer in the Audio/Video: GMP component
CVE-2025-9180
Same-origin policy bypass in the Graphics: Canvas2D component
CVE-2025-9181
Uninitialized memory in the JavaScript Engine component
CVE-2025-9186
Spoofing issue in the Address Bar component of Firefox Focus for Android
CVE-2025-9182
Denial-of-service due to out-of-memory in the Graphics: WebRender component
CVE-2025-9183
Spoofing issue in the Address Bar component
CVE-2025-9187
Memory safety bugs fixed in Firefox 142 and Thunderbird 142
CVE-2025-9184
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 140.2, Thunderbird ESR 140.2, Firefox 142 and Thunderbird 142
CVE-2025-9185
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 115.27, Firefox ESR 128.14, Thunderbird ESR 128.14, Firefox ESR 140.2, Thunderbird ESR 140.2, Firefox 142 and Thunderbird 142

Firefox 142.0 についての一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN および Mozilla Developer YouTube チャネル を参照されたい。

アップデート及びシステム要件

Firefox 142.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、firefox.com ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また各国語版は 日本語ほか 90 か国語以上に対応した Firefox をダウンロード — Firefox よりダウンロードできる。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox 142.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 142 システム要件 を参照されたい。

ダウンロード:
142.0, ESR 140.2.0, 128.14.0, 115.27.0
リリースノート:
142.0, ESR 140.2.0, ESR 128.14.0, ESR 115.27.0
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2025-64 (142.0), MFSA 2025-67 (ESR 140.2.0), MFSA 2025-66 (ESR 128.14.0), MFSA 2025-65 (ESR 115.27.0)

Firefox 141.0.3、Firefox for Android 141.0.3 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2025 年 8 月 7 日、デスクトップ版バージョン 141.0.2 および Android 版バージョン 141.0.2 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Firefox 141.0.3 および Firefox for Android 141.0.3 をリリースした。

今回の修正は通常リリース版のみであり、延長サポート版 (ESR) はリリースされていない。

デスクトップ版、Android 版共通

修正
Svelte framework で作成されたウェブサイトで問題が発生するレグレッションを修正 (Bug 1980081)

デスクトップ版のみ版

修正
強化型トラッキング防止機能の厳格モードでブロックされるものに暗号通貨マイニングが表示されない問題を修正 (Bug 1977066)


Firefox 141.0.3 についての一般的な情報はリリースノートを参照されたい。

アップデート及びシステム要件

Firefox 141.0.3 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、firefox.com ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また各国語版は 日本語ほか 90 か国語以上に対応した Firefox をダウンロード — Firefox よりダウンロードできる。また、Windows、macOS、Linux 版の既存の Firefox ユーザには自動アップデート経由でアップデートが提供されるが、手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox for Android 141.0.3 は Google Play からダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox for Android のユーザには Google Play 経由でアップデートが提供される。

ダウンロード:
デスクトップ版, Android 版
リリースノート:
デスクトップ版, Android 版

Thunderbird 140.1.1esr がリリースされた


Thunderbird

MZLA Technologies は米国時間 2025 年 8 月 5 日、バージョン 140.1.0esr リリース後に明らかとなった不具合を修正した Thunderbird 140.1.1esr をリリースした。

今回の修正は延長サポート版 (ESR) である 140.1.0esr に対するアップデートのみであり、通常リリース版である 141.0 および古い ESR 版である 128.13.0esr に対するアップデートはリリースされていない。

修正点

修正
タブで添付ファイルを開いていると Thunderbird の再起動時にエラーが発生する問題を修正
修正
既定のアカウントを設定していないと、統合フォルダーあるいはローカルフォルダーからのメッセージ送信に失敗する問題を修正
修正
削除ボタンをクリックするとメッセージではなく添付ファイルが削除される問題を修正
修正
メッセージを開いた後でメッセージタブに戻ると、メッセージリストが逆にスクロールされる問題を修正


その他、Thunderbird 140.1.1esr についての一般的な情報は Thunderbird 140.1.1esr リリースノート を参照いただきたい。

アップデート及びシステム要件

Thunderbird 140.1.1esr は Windows, Mac, Linux 版が用意され、thunderbird.net ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 140.0esr のユーザーには自動アップデート経由で通知されるほか、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。

ダウンロード:
MZLA Technologies
リリースノート:
Thunderbird 140.1.1esr リリースノート

Firefox 141.0.2、Firefox for Android 141.0.2 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2025 年 8 月 5 日、デスクトップ版バージョン 141.0 および Android 版バージョン 141.0.1 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Firefox 141.0.2 および Firefox for Android 141.0.2 をリリースした。

今回の修正は通常リリース版のみであり、延長サポート版 (ESR) はリリースされていない。

デスクトップ版

修正
Linux: 古い NVIDIA ドライバーを使用していると起動時にクラッシュすることがある問題を修正 (Bug 1978911)
修正
canvas オブジェクトが可能となる問題を修正。ウェブ互換性に問題が生じていた (Bug 1978673)
修正
<iframe> 要素を含むページでインスペクターを使用すると開発者ツールパネルがクラッシュすることがある問題を修正 (Bug 1975277)
修正
ユーザーインターフェイスの外観に関する複数の問題を修正 (Bug 1974269, 1976031, 1974876, 1976701)
修正
Linux: Wayland をサポートしない GTK+ ビルド環境で Firefox が起動しないことがある問題を修正 (Bug 1978620)
修正
ピン留めしたタブをクリックするとフォーカスがコンテンツエリアから奪われてしまい、キーボードナビゲーションが機能しなくなる問題を修正 (Bug 1977005)

Android 版

修正
バグ修正


Firefox 141.0.2 についての一般的な情報はリリースノートを参照されたい。

アップデート及びシステム要件

Firefox 141.0.2 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、firefox.com ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また各国語版は 日本語ほか 90 か国語以上に対応した Firefox をダウンロード — Firefox よりダウンロードできる。また、Windows、macOS、Linux 版の既存の Firefox ユーザには自動アップデート経由でアップデートが提供されるが、手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox for Android 141.0.2 は Google Play からダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox for Android のユーザには Google Play 経由でアップデートが提供される。

ダウンロード:
デスクトップ版, Android 版
リリースノート:
デスクトップ版, Android 版

Firefox for Android 141.0.1 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2025 年 7 月 29 日、Android 版バージョン 141.0 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Firefox for Android 141.0.1 をリリースした。

修正
複数のバグ修正 (Bug 1976032, 1973748, 1977340)


Firefox for Android 141.0.1 は Google Play からダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox for Android のユーザには Google Play 経由でアップデートが提供される。

ダウンロード:
Mozilla, Google Play
リリースノート:
Firefox for Android 141.0.1 リリースノート

Thunderbird 141 がリリースされた


Thunderbird

MZLA Technologies は米国時間 2025 年 7 月 22 日、新機能の追加、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Thunderbird のメジャーアップデート版である Thunderbird 141.0 をリリースした。延長サポート版である バージョン 140.1.0esr および 128.13.0esr もリリースされている。

Thunderbird 141.0 での新機能や改良点は次のとおり。

新機能及び改良点

新機能
デスクトップ通知に「アーカイブ」アクションを追加
新機能
設定された OpenPGP 鍵の有効期限が近くなると、メッセージ編集画面に警告が表示されるようになった
修正
メッセージステータスのパース中にクラッシュする問題を修正
修正
怒った顔 (Angry) の絵文字の英語の説明が誤って「叫ぶ」(Yell) になっていた問題を修正
修正
Windows, macOS: ローミングデータフォルダーの誤りによってレグレッションを引き起こしていた問題を修正
修正
メッセージのアーカイブフォルダーの作成が、非同期でのフォルダー作成中にユーザーへの説明のないまま中断される問題を修正
修正
フォルダーへの書き込みエラーによってフォルダーの最適化が完了しない問題を修正
修正
新たに分離された添付ファイルにマウスをホバーすると、以前に分離された添付ファイルが表示される問題を修正
修正
ステータスバーに表示されるマウスホバーしたリンクの URL がすぐに上書きされる問題を修正
修正
「メッセージの検索…」ダイアログをメッセージタブの外で開けない問題を修正
修正
タブで開いたメッセージからの予定あるいはタスクの作成に失敗する問題を修正
修正
ネットワーク接続が切断されたときに NNTP メッセージペインにネットワークエラーページが表示されない問題を修正
修正
削除ボタンによってメッセージ本体ではなく添付ファイルが除去される問題を修正
修正
フォルダーを手動で並び替えると誤った表示順となる問題を修正
修正
フォルダーを以前に手動で並び替えていると、新しいフォルダーがアルファベット順に追加されない問題を修正
修正
「すべての条件に一致」を条件としたアドレス帳検索で「電話番号」を利用できない問題を修正
修正
電話番号にピリオドが含まれていると、詳細なアドレス帳検索で連絡先を見つけられない問題を修正
修正
POP3 開始時にクラッシュすることがある問題を修正
修正
サーバーを指定しない ‘news:’ URI がステータスバー上で誤った形式で表示される問題を修正
修正
エンタープライズポリシーを利用しているときに設定ページに表示されるべき about:policies へのリンクが表示されない問題を修正
修正
外観およびユーザーエクスペリエンスの改善

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 16 件、重要度区分において 6 件、 7 件、 3 件が修正されている。

CVE-2025-8027
JavaScript engine only wrote partial return value to stack
CVE-2025-8028
Large branch table could lead to truncated instruction
CVE-2025-8029
javascript: URLs executed on object and embed tags
CVE-2025-8036
DNS rebinding circumvents CORS
CVE-2025-8037
Nameless cookies shadow secure cookies
CVE-2025-8030
Potential user-assisted code execution in “Copy as cURL” command
CVE-2025-8043
Incorrect URL truncation
CVE-2025-8031
Incorrect URL stripping in CSP reports
CVE-2025-8032
XSLT documents could bypass CSP
CVE-2025-8038
CSP frame-src was not correctly enforced for paths
CVE-2025-8039
Search terms persisted in URL bar
CVE-2025-8033
Incorrect JavaScript state machine for generators
CVE-2025-8044
Memory safety bugs fixed in Firefox 141 and Thunderbird 141
CVE-2025-8034
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 115.26, Firefox ESR 128.13, Thunderbird ESR 128.13, Firefox ESR 140.1, Thunderbird ESR 140.1, Firefox 141 and Thunderbird 141
CVE-2025-8040
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 140.1, Thunderbird ESR 140.1, Firefox 141 and Thunderbird 141
CVE-2025-8035
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 128.13, Thunderbird ESR 128.13, Firefox ESR 140.1, Thunderbird ESR 140.1, Firefox 141 and Thunderbird 141


Thunderbird 141.0 についての一般的な情報は Thunderbird 141.0 リリースノート を参照いただきたい。

アップデート及びシステム要件

Thunderbird 141.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、thunderbird.net ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。

Thunderbird 141.0 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 141.0 システム要件 を参照されたい。

ダウンロード:
MZLA Technologies
リリースノート:
141.0, 140.1.0esr, 128.13.0esr
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2025-61 (141.0), MFSA 2025-63 (140.1.0esr), MFSA 2025-62 (128.13.0esr)

Firefox for Android 141 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2025 年 7 月 22 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox for Android のメジャーアップデート版である Firefox for Android 141 をリリースした。

Firefox for Android 141 での新機能や改良点は次のとおり。

新機能及び改良点

新機能
(段階的な展開) プライベートタブの自動ロック: プライベートタブを離れると自動的にロックされるようになった。デバイスの生体認証や PIN でロック解除できる
新機能
(段階的な展開) 新しいメニュー画面: より分かりやすく、より速く、より簡単に
新機能
改良された URL バー: ドメインを強調表示し、訪問しているウェブサイトを認識しやすくなる
新機能
PDF の共有: ローカルにある PDF を直接アプリに送信できる
新機能
翻訳可能な言語の拡大: アラビア語、中国語、日本語、韓国語、ロシア語

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 18 件、重要度区分において 6 件、 9 件、 3 件が修正されている。

CVE-2025-8027
JavaScript engine only wrote partial return value to stack
CVE-2025-8028
Large branch table could lead to truncated instruction
CVE-2025-8041
Incorrect URL truncation in Firefox for Android
CVE-2025-8042
Sandboxed iframe could start downloads
CVE-2025-8029
javascript: URLs executed on object and embed tags
CVE-2025-8036
DNS rebinding circumvents CORS
CVE-2025-8037
Nameless cookies shadow secure cookies
CVE-2025-8030
Potential user-assisted code execution in “Copy as cURL” command
CVE-2025-8043
Incorrect URL truncation
CVE-2025-8031
Incorrect URL stripping in CSP reports
CVE-2025-8032
XSLT documents could bypass CSP
CVE-2025-8038
CSP frame-src was not correctly enforced for paths
CVE-2025-8039
Search terms persisted in URL bar
CVE-2025-8033
Incorrect JavaScript state machine for generators
CVE-2025-8044
Memory safety bugs fixed in Firefox 141 and Thunderbird 141
CVE-2025-8034
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 115.26, Firefox ESR 128.13, Thunderbird ESR 128.13, Firefox ESR 140.1, Thunderbird ESR 140.1, Firefox 141 and Thunderbird 141
CVE-2025-8040
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 140.1, Thunderbird ESR 140.1, Firefox 141 and Thunderbird 141
CVE-2025-8035
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 128.13, Thunderbird ESR 128.13, Firefox ESR 140.1, Thunderbird ESR 140.1, Firefox 141 and Thunderbird 141

サポート

新しい Firefox のサポートに関しては、以下の記事を参照されたい:

ダウンロード:
Mozilla, Google Play
リリースノート:
Firefox for Android 141.0 リリースノート
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2025-56

Firefox 141 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2025 年 7 月 22 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 141.0 をリリースした。延長サポート版である Firefox ESR もバージョン 140.1.0、128.13.0 および 115.26.0 がリリースされている。

Firefox 141.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。

新機能及び改良点

新機能
(段階的な展開) タブを自動的にグループ化できるようになった。ローカル AI モデルにより、類似するタブを検出、自動的にグループ化、グループ名のサジェストまで可能となる。これらはすべてデバイス上で動作するためプライバシーも守られる (詳細)

Animation showing the Firefox browser with the Smart Tabs feature being used

新機能
垂直タブ: サイドバー株のツールエリアのサイズを変更できるようになった。区切り線をドラッグすることでサイズを変更し、ツールアイコンをオーバーフローメニューに収納できる

screenshot Firefox browser with the sidebar enabled, demonstrating the divider for extra icons

新機能
Linux: メモリー使用量を低減。パッケージマネージャーによるアップデート後の強制的な再起動が不要となった
新機能
ブラジル、スペイン、日本のユーザー向けに 住所の自動補完 が利用可能となった
新機能
アドレスバーを単位変換器として利用できるようになった。長さ、温度、質量、力、角度の単位の変換だけでなく、タイムゾーンの変換も可能である (例: “now in GMT” , “10am EDT to CET”)。変換結果を選択してクリップボードにコピーすることもできる (詳細)

screenshot of the address bar with a conversion from Celsius to Fahrenheit in progress

新機能
バレンシア語版のスペルチェッカーの辞書としてカタルーニャ語 (バレンシア語はカタルーニャ語の主要な方言の一つ) の辞書がビルトインされた
新機能
以下の言語の翻訳が利用可能となった:

  • アルバニア語
  • グジャラート語
  • ヘブライ語
  • ヒンディー語
  • カンナダ語
  • マレー語
  • マラヤーラム語
  • ペルシア語
  • テルグ語
変更
Windows: Windows 11 のシステムから提供されるフォントアイコンをキャプションボタンに使用するようになり、Windows 11 の慣例により沿ったものとなる
Enterprise
エンタープライズ用途向けの詳細は Firefox for Enterprise 141 リリースノート を参照されたい
Developer
Clear-Site-Data: "cache" レスポンスヘッダーを受信したときに back-forward-cache もクリアされるようになった
Web Platform
Windows: WebGPU API (規格書; MDN) を有効化。詳細は Mozilla Graphics Team Blog を参照されたい
Web Platform
Implemented the closedby アトリビュートおよび関連する closedBy プロパティ を実装。関連付けられた <dialog> 要素 を閉じることができるようになる.
Web Platform
Cookies Having Independent Partitioned State (CHIPS) を再度サポート。開発者が、トップレベルのサイトごとに個別のストレージに Cookie を保存することを可能にする
Web Platform
HTMLElement.showPopover() および HTMLElement.togglePopover() メソッドが popover invoker を参照する options.source アーギュメントを取得できるようになった。また、togglePopover()force resp. options.force アーギュメントを取得できるようになった

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 18 件、重要度区分において 6 件、 9 件、 3 件が修正されている。

CVE-2025-8027
JavaScript engine only wrote partial return value to stack
CVE-2025-8028
Large branch table could lead to truncated instruction
CVE-2025-8041
Incorrect URL truncation in Firefox for Android
CVE-2025-8042
Sandboxed iframe could start downloads
CVE-2025-8029
javascript: URLs executed on object and embed tags
CVE-2025-8036
DNS rebinding circumvents CORS
CVE-2025-8037
Nameless cookies shadow secure cookies
CVE-2025-8030
Potential user-assisted code execution in “Copy as cURL” command
CVE-2025-8043
Incorrect URL truncation
CVE-2025-8031
Incorrect URL stripping in CSP reports
CVE-2025-8032
XSLT documents could bypass CSP
CVE-2025-8038
CSP frame-src was not correctly enforced for paths
CVE-2025-8039
Search terms persisted in URL bar
CVE-2025-8033
Incorrect JavaScript state machine for generators
CVE-2025-8044
Memory safety bugs fixed in Firefox 141 and Thunderbird 141
CVE-2025-8034
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 115.26, Firefox ESR 128.13, Thunderbird ESR 128.13, Firefox ESR 140.1, Thunderbird ESR 140.1, Firefox 141 and Thunderbird 141
CVE-2025-8040
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 140.1, Thunderbird ESR 140.1, Firefox 141 and Thunderbird 141
CVE-2025-8035
Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 128.13, Thunderbird ESR 128.13, Firefox ESR 140.1, Thunderbird ESR 140.1, Firefox 141 and Thunderbird 141

Firefox 141.0 についての一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN および Mozilla Developer YouTube チャネル を参照されたい。

アップデート及びシステム要件

Firefox 141.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、80 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox 141.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 141 システム要件 を参照されたい。

ダウンロード:
141.0, ESR 140.1.0, 128.13.0, 115.26.0
リリースノート:
141.0, ESR 140.1.0, ESR 128.13.0, ESR 115.26.0
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2025-56 (141.0), MFSA 2025-59 (ESR 140.1.0), MFSA 2025-58 (ESR 128.13.0), MFSA 2025-57 (ESR 115.26.0)

Thunderbird 140.0.1 がリリースされた


Thunderbird

MZLA Technologies は米国時間 2025 年 7 月 9 日、バージョン 140.0 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Thunderbird 140.0.1 をリリースした。

延長サポート版である バージョン 140.0.1esr も一日遅れの米国時間 2025 年 7 月 10 日にリリースされている。140.0esr に引き続き、32 ビット版 MAPI (mapi32.dll) に関する既知の問題 (bug 1970126) のため、32 ビット版におけるバージョン 140.0.1esr への手動更新・自動更新は提供されていない (インストーラーはダウンロード可能)。

修正点

修正
HTML メッセージへのリンクの挿入が期待通りに機能しない問題を修正

既知の問題

未解決
メッセージ編集ウインドウを経由せず 32 ビット版 MAPI (mapi32.dll) を利用して外部アプリケーションからメッセージを送信するときにパスワード入力のプロンプト画面が表示される

その他、Thunderbird 140.0.1 についての一般的な情報は Thunderbird 140.0.1 リリースノート を参照いただきたい。

アップデート及びシステム要件

Thunderbird 140.0.1 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、thunderbird.net ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 140 のユーザーには自動アップデート経由で通知されるほか、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。

ダウンロード:
MZLA Technologies
リリースノート:
140.0.1, 140.0.1esr

Firefox 140.0.4、Firefox for Android 140.0.4 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2025 年 7 月 8 日、デスクトップ版バージョン 140.0.2 および Android 版バージョン 140.0.3 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Firefox 140.0.4 および Firefox for Android 140.0.4 をリリースした。

今回の修正は通常リリース版のみであり、延長サポート版 (ESR) はリリースされていない。

デスクトップ版

新機能
(段階的な展開) QUIC スタックを Rust ベースの UDP I/O スタックに切り替え。多くの先進的な OS 固有のコールを利用可能となり、HTTP/3 のパフォーマンスが向上される
修正
カラーフォントの利用時に誤ったフォントが選択されることがある問題を修正 (Bug 1971053)
修正
開発者ツールのデバッガーにおいて、ファイル検索のソースを切り替えても検索結果が更新されない問題を修正 (Bug 1971094)

Android 版

修正
画面サイズが小さい環境において、リーダービュー、ページ翻訳、共有のアクションボタンがアドレスバーにオーバーラップしてページのドメインが見えなくなる問題を修正 (Bug 1970084)


Firefox 140.0.4 についての一般的な情報はリリースノートを参照されたい。

アップデート及びシステム要件

Firefox 140.0.4 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、86 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。また、Windows、macOS、Linux 版の既存の Firefox ユーザには自動アップデート経由でアップデートが提供されるが、手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox for Android 140.0.4 は Google Play からダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox for Android のユーザには Google Play 経由でアップデートが提供される。

ダウンロード:
デスクトップ版, Android 版
リリースノート:
デスクトップ版, Android 版