Thunderbird 144 がリリースされた
MZLA Technologies は米国時間 2025 年 10 月 14 日、新機能の追加、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Thunderbird のメジャーアップデート版である Thunderbird 144.0 をリリースした。延長サポート版である バージョン 140.4.0esr もリリースされている。
Thunderbird 144.0 での新機能や改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 変更
- Flatpak ランタイムを Freedesktop SDK 24.08 に更新
- 修正
- エラー警告のテキストをコピーできないことがある問題を修正
- 修正
- OAuth 認証を強制するレグレッションによって Fastmail CalDAV へのアプリパスワードによるアクセスに失敗する問題を修正
- 修正
- Delete キーを押したときに OpenPGP メッセージ内の添付ファイルが削除される問題を修正
- 修正
- メッセージを移動するときに、新規作成したフォルダーが「最近」内に表示されない問題を修正
- 修正
'送信者名' via メールアドレス形式の場合、送信者のアバターが正しく表示されない問題を修正- 修正
- スレッド表示において、最初のメッセージが未読のスレッドのみが最上部に表示される問題を修正
- 修正
- NNTP エラー後に既読とマークしたニュースメッセージをサーバーから取得できない問題を修正
- 修正
- フランス語版において、受信ボックスの「場所」列がローカライズされていない問題を修正
- 修正
- OpenPGP 署名されたメッセージにおいて、すべてのヘッダーが署名の対象とはならない問題を修正
- 修正
- OpenPGP v6 鍵およびポスト量子暗号 (PQC) 鍵で署名されたメッセージを読めない問題を修正
- 修正
- 個人向け S/MIME 証明書のサブアイデンティティの設定テストが機能しない問題を修正
- 修正
- 古く無効な S/MIME 証明書のテストが機能しない問題を修正
- 修正
- メッセージ作成ウインドウで差出人を変更すると、編集した下書きが保存されない問題を修正
- 修正
- ‘mailto’ リンク上の「メッセージを作成」を Shift キーを押しながらクリックしてもプレーンテキスト形式で開かれない問題を修正
- 修正
- 画像挿入ダイアログの画像プレビューがウェブリソースの CSP エラーによって失敗する問題を修正
- 修正
- 様々な状況でクラッシュする問題を修正
- 修正
- ニュースグループのフィルターの「メッセージをコピーする」アクションが機能しない問題を修正
- 修正
- ZIP ファイルの最上層にあるプロファイルのインポートに失敗する問題を修正
- 修正
- 不正なソースからプロファイルをインポートしたときに明確に失敗とならない問題を修正
- 修正
- Windows: レジストリ内で通常リリース版と ESR 版を区別できない問題を修正
- 修正
- 複数の添付ファイルの削除、分離の確認が最初の添付ファイルにのみ反映される問題を修正
- 修正
- 複数アカウントの新着メッセージの自動確認でハングアップする問題を修正
- 修正
- Microsoft Exchange アカウントにおいて全員に返信ボタンが表示されない問題を修正
- 修正
- 自己署名証明書を使用するメールサーバー経由でのメッセージ送信が機能しない問題を修正
- 修正
- 終了日が指定されていない、あるいは期限が変更されたタスクのリマインダーが機能しない問題を修正
- 修正
- 複数週あるいは月ごとのビュー内の予定をドラッグ & ドロップによってコピーできない問題を修正
- 修正
- カレンダーの検出で証明書エラーが発生すると複数の例外が表示される問題を修正
- 修正
- 外観およびユーザーエクスペリエンスの改善
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 11 件、重要度区分において 高 7 件、中 4 件が修正されている。
- CVE-2025-11708
- Use-after-free in MediaTrackGraphImpl::GetInstance()
- CVE-2025-11709
- Out of bounds read/write in a privileged process triggered by WebGL textures
- CVE-2025-11710
- Cross-process information leaked due to malicious IPC messages
- CVE-2025-11711
- Some non-writable Object properties could be modified
- CVE-2025-11716
- Sandboxed iframes allowed links to open in external apps (Android only)
- CVE-2025-11712
- An OBJECT tag type attribute overrode browser behavior on web resources without a content-type
- CVE-2025-11713
- Potential user-assisted code execution in “Copy as cURL” command
- CVE-2025-11719
- Use-after-free caused by the native messaging web extension API on Windows
- CVE-2025-11714
- Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 115.29, Firefox ESR 140.4, Thunderbird ESR 140.4, Firefox 144 and Thunderbird 144
- CVE-2025-11715
- Memory safety bugs fixed in Firefox ESR 140.4, Thunderbird ESR 140.4, Firefox 144 and Thunderbird 144
- CVE-2025-11721
- Memory safety bug fixed in Firefox 144 and Thunderbird 144
Thunderbird 144.0 についての一般的な情報は Thunderbird 144.0 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 144.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、thunderbird.net ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。
Thunderbird 144.0 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 144.0 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- MZLA Technologies
- リリースノート:
- 144.0, 140.4.0esr
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2025-84 (144.0), MFSA 2025-85 (140.4.0esr)


