SeaMonkey 2.53.22 がリリースされた
Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している The SeaMonkey® Project は米国時間 2025 年 10 月 31 日、SeaMonkey 2.53.22 をリリースした。
SeaMonkey 2.53.22 は Firefox ESR 60.8 と同じレンダリングエンジン Gecko 60.8 を搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 60.8/Thunderbird 60.8 相当となっている。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。
本バージョンより、バージョン 2.49.5 以前からのアップグレードは完全にはサポートされない。保存されたパスワードおよび証明書は移行されない。
また、SeaMonkey 2.53.1 および 2.53.2 の言語パックをインストールしている場合には、アップデートの前にこれらをアンインストールしておく必要がある。 これらは SeaMonkey 2.53.x すべてに互換性があるとされているが、実際には異なるバージョンの SeaMonkey で使用すると問題が発生する。アップデート後に、バージョン 2.53.22 の言語パックをインストールする必要がある。
Chatzilla、DOM Inspector、Lightning に加え、SeaMonkey Debug and QA UI のベータ版が本リリースには同梱されている。
本リリースより、Windows および Linux 向けの 32 ビット版は提供されず、すべてのプラットフォームにおいて 64 ビット版のみがサポートされる。
新機能及び改良点
- SeaMonkey
- リリース版にトルコ語 (tr) ロケールを追加 (bug 1978825)
- SeaMonkey
- Bug 1456035 (Add native QueryInterface helper with fast path for XPCWrappedJS) を SeaMonkey に適用 (bug 1614671)
- SeaMonkey
- Windows: ソースの改行処理を変更 (bug 1967087)
- SeaMonkey
- コンテキストメニュー内の this.browser の Null チェック (bug 1971038)
- SeaMonkey
- コンテキストメニュー内の designMode の Null チェック (bug 1972125)
- SeaMonkey
- DOM インスペクターにおいて、ツリー内の非標準の Iterator() を Object.{values,entries} で置換 (bug 1991346)
- SeaMonkey
- バージョン 2.5.22b1 において「アドオンを無効化して再起動」が機能しない問題を修正 (bug 1993788)
- SeaMonkey
- カレンダーの作成後、カレンダーの色選択が反応しない問題を修正 (bug 1892999)
- SeaMonkey
- ChatZilla に関する多数の修正
セキュリティ修正
本項執筆時点で、新機能および改良点の詳細は公開されていないが、 Firefox ESR 60.8/Thunderbird 60.8 相当のセキュリティ修正に加え、Firefox ESR 115.29/Thunderbird 115.29esr からのバックポートによるセキュリティ修正が行われている。
SeaMonkey 2.53.22 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト より日本語を含む 23 言語に対応した各言語版がダウンロード可能である。本リリースでは、既存のバージョン 2.53 系列の SeaMonkey ユーザへの自動アップデートが提供されている。
- ダウンロード:
- SeaMonkey 2.53.22
- リリースノート:
- Release notes


