MozillaZine.jp

Mozilla 関連情報の提供、啓蒙活動を行っているオンラインマガジン「MozillaZine」の日本語訳を提供しています。
リリース版 |    Firefox 146.0.1 ESR 140.6.0 / 115.31.0 Android 版 146.0.1 Android Focus 146.0.1 iOS 版 146.1 iOS Focus 143.0 |    Thunderbird 146.0.1 / 140.6.0esr Android 版 14.0 | SeaMonkey 2.53.22 |
プレビュー版 | Firefox Nightly Developer Edition Beta Android Nightly Beta | Thunderbird Daily Beta Android Beta | SeaMonkey Beta |
相互サポート | Firefox | Thunderbird | SeaMonkey | Lightning | Android 版 Firefox | iOS 版 Firefox | Android 版 Thunderbird

SeaMonkey 2.0 がリリースされた


Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している SeaMonkey Project は、米国太平洋夏時間 10 月 27 日、2 年 9 か月ぶりのメジャーアップデートとなる SeaMonkey 2.0 をリリースした。

SeaMonkey 2.0 リリースノート によると、SeaMonkey 2.0 は Firefox 3.5.4 と同じレンダリングエンジン Gecko 1.9.1.4 を搭載しているだけでなく、バックエンドが Firefox 3.5/Thunderbird 3.0 相当に刷新されている。特にXUL アプリケーションのために Gecko 上に構築された API セットである Toolkit を採用したことは、プロファイルやアドオンの管理、Chrome の登録、自動更新サービスなどこれまで SeaMonkey に待ち望まれてきた機能をもたらすことなり、格段に大きな前進といえる。SeaMonkey 1.1 のバックエンドが Mozilla Suite 時代の xpfe であったことと比較すると、レンダリングだけでなくすべての面で新たに作り直されたと言っても過言ではないだろう。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Composer、Chatzilla、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。

注目すべき新機能、変更点としては

  • Gecko 1.9.1 の採用によるレンダリング性能の改善および最新の Web 標準技術への対応
  • Just-in-Time コンパイラ TraceMonkey 搭載による JavaScript のパフォーマンス、安定性の向上
  • アドオンマネージャの搭載
  • セッション復元機能の搭載
  • 「閉じたタブを開く」機能の搭載
  • SQLite の採用
  • ツールバーのカスタマイズの自由度の向上
  • メール & ニュースクライアントへの RSS、Atom フィード購読機能の搭載
  • メール & ニュースクライアントへのタブ機能の搭載
  • ダウンロードマネージャ、パスワードマネージャ、Cookie マネージャ、フォームマネージャの改良
  • アイコン、テーマの刷新
  • FUELSTEEL からなる SMILE の搭載

が挙げられる。TraceMonkey は JavaScript の Just-in-time コンパイラであり、JavaScript の実行が大幅に高速化する。これにより、Ajax など JavaScript を多用するコンテンツでのパフォーマンスの向上が期待できる。また、HTML5 の <audio>, <video> 要素に対応し、ネイティブで Ogg 形式と WAV 形式のコンテンツが再生可能である

なお、SeaMonkey 2.0 から既定のプロファイルの場所が変更されている。これまでの SeaMonkey 1.x や Thunderbird のプロファイルは自動的にコピーされるが、サードパーティのアドオンは引き継がれないことに注意して欲しい。

また、Firefox 3.x、Thunderbird 3.0 と同様システム要件も変更されており、Windows 95、98、Me、NT4 および Mac OS X 10.2 (Jaguar)、10.3 (Panther) 上では動作しない。

SeaMonkey 2.0 は、Windows, Mac そして Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト よりダウンロード可能となっている。また、17 言語に対応した各言語版も同じくダウンロードできる。残念ながら日本語版は現時点ではリリースされていない。SeaMonkey.jp においてテスト中の日本語パック (xpi 形式) が公開されているので、一足先に英語版に導入してみるのもいいだろう。SeaMonkey 2.0 日本語版についての情報は、日本語化を担当しているとおやま氏のブログを参照されたい。

SeaMonkey 1.1 のリリース後、3 年あまりを経て公開された SeaMonkey 2.0 であるが、Web ブラウザの世界は大きく変化を続けている。Firefox、Thunderbird とは異なるポジションからの SeaMonkey の新たな展開を期待したい。

ダウンロード :
SeaMonkey Project
リリースノート :
SeaMonkey 2.0

Firefox 3.5.4 と Firefox 3.0.15 がリリースされた


Mozilla は米国時間 2009 年 10 月 27 日、安定性及びセキュリティ問題を修正した Firefox 3.5.4 と Firefox 3.0.15 をリリースした。

Firefox 3.5.4

このアップデートでのセキュリティ修正は、重要度区分において 6 件の最高、3 件の、2 件のの合計 11 件が修正されている。

  • MFSA 2009-64: メモリ破壊の形跡があるクラッシュ (rv:1.9.1.4/ 1.9.0.15)
  • MFSA 2009-63: メディアライブラリの更新によるメモリ安全性問題の修正
  • MFSA 2009-62: RTL 文字によるダウンロードファイル名の偽装
  • MFSA 2009-61: document.getSelection() を通じたクロスドメインのデータ漏えい
  • MFSA 2009-59: 文字列数値変換によって発生するヒープバッファオーバーフロー
  • MFSA 2009-57: XPCVariant::VariantDataToJS() におけるクローム特権昇格
  • MFSA 2009-56: GIF カラーマップパーサにおけるヒープバッファオーバーフロー
  • MFSA 2009-55: プロキシ自動設定の正規表現解析におけるクラッシュ
  • MFSA 2009-54: Web ワーカーの再帰呼び出しによるクラッシュ
  • MFSA 2009-53: ダウンロード済みローカルファイルの改ざん
  • MFSA 2009-52: フォーム履歴の漏えい

修正された問題は 124 件となっており、これらはBugzilla (英語)より確認できる。

Firefox 3.5.4 での改善や既知の問題などの一般的な情報は Firefox 3.5.4 リリースノート より、修正されたセキュリティ問題の詳細は Firefox 3.5 セキュリティアドバイザリ を参照されたい。

Firefox 3.5.4 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロードできるほか、既存の Firefox 3.5 ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “ソフトウェアの更新を確認” より手動で確認することも可能だ。

ダウンロード :
Mozilla Japan
リリースノート :
Firefox 3.5.4 リリースノート
Mozilla Foundation セキュリティアドバイザリ :
Firefox 3.5 セキュリティアドバイザリ
修正されたバグ :
Bug List (英語)

Firefox 3.0.15

このアップデートでは、重要度区分において 5 件の最高、3 件の、2 件のの合計 10 件が修正されている。

  • MFSA 2009-64: メモリ破壊の形跡があるクラッシュ (rv:1.9.1.4/ 1.9.0.15)
  • MFSA 2009-63: メディアライブラリの更新によるメモリ安全性問題の修正
  • MFSA 2009-62: RTL 文字によるダウンロードファイル名の偽装
  • MFSA 2009-61: document.getSelection() を通じたクロスドメインのデータ漏えい
  • MFSA 2009-59: 文字列数値変換によって発生するヒープバッファオーバーフロー
  • MFSA 2009-57: XPCVariant::VariantDataToJS() におけるクローム特権昇格
  • MFSA 2009-56: GIF カラーマップパーサにおけるヒープバッファオーバーフロー
  • MFSA 2009-55: プロキシ自動設定の正規表現解析におけるクラッシュ
  • MFSA 2009-53: ダウンロード済みローカルファイルの改ざん
  • MFSA 2009-52: フォーム履歴の漏えい

修正された問題は 25 件となっており、これらはBugzilla (英語)より確認できる。

Firefox 3.0.15 での改善や既知の問題などの一般的な情報については Firefox 3 リリースノート より、修正されたセキュリティ問題の詳細は Firefox 3.0 セキュリティアドバイザリ を参照されたい。

Firefox 3.0.15 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロードできるほか、既存の Firefox 3.0.x ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “ソフトウェアの更新を確認” より手動で確認することも可能だ。
なお、Firefox 3.0.x のセキュリティ更新は 2010 年 1 月をもち終了するため、Mozilla では Firefox の最新バージョンである Firefox 3.5.4 へのアップデートを勧めている。

ダウンロード :
Firefox 旧バージョンのダウンロード
リリースノート :
Firefox 3 リリースノート
Mozilla Foundation セキュリティアドバイザリ :
Firefox 3.0 セキュリティアドバイザリ
修正されたバグ :
Bug List (英語)

Firefox Developers Conderence 2009 の受付始まる


Mozilla Japan は、Firefox DevelopersConference 2009 を 2009 年 11 月 8 日 に開催することを発表、参加受付を 10 月 14 日から開始した。

今回のテーマは「アドオンで Web の未来を切り開く!」2007 年に引き続き、拡張機能をメインとしたプログラムが組まれている。Mozilla Labs の Asa Raskin、Mozilla Corporation の Chris Blizzard も来日し、jetpack など Mozilla Labs の最新情報や Web の未来について語ってくれる。

恒例の大ライトニングトークも健在。拡張機能の開発者による笑いあり涙ありのトークを期待したい。

参加申し込みは Firefox DevelopersConference 2009 から。定員は 200 名なので締め切り前の申し込みをお忘れなく。

追記:既に定員に達したため受付は終了しているようだ。

Firefox リリース 5 周年間近、キャンペーン開催中


Firefox が産声を上げてから、早くも 5 年が経とうとしている。

Firefox 1.0 がリリースされた 2004 年 11 月 9 日、それから 5 年を迎えようとしているが、Spread Firefox では Firefox 5th Anniversary と銘打った特設ページを開設し、5 周年を祝う準備をしている。

キャンペーンへ参加するにはいくつかの方法が用意されている。

  1. Twibbon で Twitter のプロフィール画像にバナーを追加する。
  2. Facebook に参加して友人を誘う。
  3. 自分のブログに書く、あるいはハッシュタグ #Fx5y を付けて Twitteridenti.ca でつぶやく。

参加方法は前日の 10 億ダウンロード と同様であり、世界中のユーザの参加を募っている。

また、キャンペーンページには、我らがフォクすけが Firefox にお祝いのケーキをプレゼントする画像なども寄せられている。

プラグイン関連の情報


ここ数日、プラグインに関していくつか大きな動きがあったので紹介したいと思う。

Plugins Check ページ登場

Firefox 3.5.3/3.0.14 リリース時に紹介したプラグインのバージョンチェックが、さらに強化されて登場した。

先のリリースの時点では Adobe Flash Player のみが対象だったが、新しいページではインストールされているプラグインすべてに対してバージョンチェックが実施される。

現在は英語のみであるが、日本語版も登場するであろう。

Plugins Check: http://www.mozilla.com/plugincheck/

Plugins Check

Microsoft の Mozilla 向けアドオンがブロックリスト入り

Firefox を起動したとたん「問題を生じる可能性のあるアドオン」というウインドウが表示され驚いた人も多いのではないだろうか? Mozilla Security Blog によると、Microsoft の Mozilla 向けアドオンである Microsoft .NET Framework Assistant (拡張機能) と Windows Presentation Foundation (プラグイン) が、セキュリティ上の理由からブロックリストに追加された。

これらのアドオンは .NET Framework 3.5 SP1 をインストールする際にユーザの同意なく自動的にインストールされるものである。ClickOnce と呼ばれる .NET アプリケーションを自動的にダウンロード、実行するための技術であり、ActiveX と同じような側面を持っているといえる。これらはアドオンマネージャから無効化・削除することができないことから批判を浴びていた。それを受けて Microsoft はこれらを無効化・削除できるようにするアップデートをリリースしていた。

今回これらがブロックリスト入りすることになったのは、Microsoft の 10 月の月例アップデートで「ClinkOnce において悪意のある XAML Browser Application が実行されてしまう恐れがある」脆弱性が修正されたことに起因する。Microsoft は Mozilla ユーザに対してはこれらのアドオンを無効化するよう指示するのみで、それ以上の行動をとらなかったのである。そのためこの問題が Bugzilla に報告され (Bug 522777)、Microsoft の承諾を得た上でブロックリストに追加された。これにより、これらのアドオンは強制的に無効化され、今後インストールされることもない。

しかし、.NET Framework Assistant に関しては Mozilla ソフトウェアへの影響がないということが確認されたため、現在はブロックリストから除外されている。Windows Presentation Foundation は引き続きブロックリストによって無効化される。

詳細は Computerworld の記事を参照してほしい。

ブロックリストの効果が大々的に確認された初のケースと言えるが、その対象が Microsoft がユーザに無断でインストールしたものであるというのが残念である。

Camino 1.6.10 がリリースされた


米国時間 2009 年 9 月 29 日、Gecko をベースにした Mac OS X 専用ブラウザである Camino の、安定性向上とセキュリティフィックスのためのアップデートが The Camino Project よりリリースされた。

Camino 1.6.10 での修正点と既知の問題は次のとおり。

修正点
  • Java を無効にした Mac OS X 10.6 (Snow Leopard) でのクラッシュを防ぐ。(Java を必要とするユーザは既知の問題から Mac OS X 10.6 と Java に関する情報を参照のこと)
  • クローズボタンのクリックでタブを閉じた場合のクラッシュの可能性問題を修正
  • 広告ブロック機能の改善
既知の問題
  • Mac OS X 10.6 “Snow Leopard” の Java と Camino 1.6.x に含まれるバージョンの Java Embedding Plugin に互換性がないため、これら Mac OS X のバージョン上で Camino 1.6.x を利用する際には Java をデフォルトで無効にする。Java を必要とするユーザは、指示 (英語) に従い 付属する Java Embedding Plugin を手動でアップグレードする必要がある。
  • Windows Media コンテンツを表示する Flip4Mac(F4M)プラグイン ver. 2.2 は、Camino で重大なレンダリング問題を起こす。 Flip4Mac チームはこの問題をバージョン 2.2.1.7b+ で解決している。
  • 多くの Flash コンテンツを含んだページを閲覧後、Camino が正常に機能しなくなる可能性がある。これは Camino を終了するか再起動することが解決方法である。この問題は Flash プラグインに含まれるバグによって起きるが、Mac OS 10.4 以降で利用できる Flash バージョン 10.0 で修正されている。
  • Camino 1.6.x とサードパーティ製拡張機能の 1Password のいくつかのバージョンには互換性がないため、それらを利用している場合、Camino は起動時のクラッシュやブックマークのインポート時、およびロケーションバーへのペースト時にハングする原因となり得る。ユーザはこれらの問題に対し、Camino での 1Password の統合を無効化したうえで 1Password のサポートに詳細情報を伝える必要がある。

Camino 1.6.10 は、Camino Project ウェブサイトよりダウンロードできるほか、既存の Camino 1.6 ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Camino メニューの “アップデートの確認” より手動で確認することもできる。

ダウンロード:
The Camino Project
リリースノート:
Camino 1.6.10 Release Notes
既知の問題:
Known Issues

twitter での更新情報配信のお知らせ


MozillaZine.jp からのお知らせです。

本日より、twitter を活用した MozillaZine.jp ニュースサイトの更新情報の配信を開始いたします。

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これからも MozillaZine.jp をよろしくお願いいたします。

Thunderbird 3 Beta 4 がリリースされた


Mozilla Messaging は米国時間 2009 年 9 月 22 日、次期 Thunderbird のメジャーリリースに向けた 4 番目のベータ版の Thunderbird 3 Beta 4 を、開発者や拡張機能作者を対象に、正式版公開に向けてコミュニティからのフィードバックを得ることを目的に公開した。

Thunderbird 3 Beta 4 は Gecko 1.9.1.3 に基づいており、Firefox 3.5.3 と同等の機能、安定性を有している。Beta 3 からの修正点は 200 以上に上る。このリリースでの追加および改良は以下のとおり。

  • 検索結果への新しいフィルタ機能の追加
  • グローバル検索のフロントエンドの実装
  • 新しいアカウント設定ウィザード
  • ツールバーのリデザイン (グローバル検索フィールドの追加、返信・削除・転送などのボタンはメッセージ編集画面へ)
  • IMAP 同期のパフォーマンスの向上

本リリースで特に目を惹くのは、グローバル検索 (Gloda) のフロントエンドの実装だろう。既にバックエンドは実装済みであるが、Beta 4 からは検索機能に Gloda が利用されるようになる。これまでの検索よりも高速なだけでなく、複数アカウントを統合した高度な全文検索が可能となるが、現時点では Gloda は国際化されておらず、日本語を含む英語以外での検索ではその恩恵に与ることはできない (全文検索は可能)。しかし、CJK (中国語、日本語、韓国語) に関してはパッチが提出されており、RC 1 での実装が期待される。詳細は Mozilla Flux の記事 を参照してほしい。

Thunderbird 3 Beta 4 リリースの詳細な情報は Thunderbird 3 Beta 4 Release Notes (英語) を、リリースに関するニュースは Mozilla Messaging の Thunderbird 3 Beta 4 is Available For Download (英語) を参照されたい。
その他、開発者に向けた情報は Mozilla Developer CenterThunderbird (英語) より参照可能となっている。

Thunderbird 3 Beta 4 は Windows, Mac そして Linux 版それぞれ、42 カ国語からダウンロード利用可能となっている。Firefox 3 以降と同様、古い OS のサポートが打ち切られており、Windows Me 以前、Mac OS X 10.3 以前の OS では利用できない。ダウンロードの前にシステム要件を確認されたい。

冒頭にも書いたように、Thunderbird 3 Beta 4 は、正式版公開に向けてコミュニティから改良された機能や新しく取り入れられたテクノロジーについてのフィードバックを得ることを目的にしており、Web 開発者や拡張機能作者を対象にしたベータ版として公開されている。ダウンロード/インストールを行なう前に、これが通常利用を目的とした公開ではないこ とを理解していただきたい。

ダウンロード:
Download Thunderbird 3 Beta 4
リリースノート:
Thunderbird 3 Beta 4 Release Notes
Thunderbird 3 Beta 4 に関する情報:
Thunderbird

Firefox 3.5.3 と Firefox 3.0.14 がリリースされた


Mozilla は米国時間 2009 年 9 月 9 日、安定性及びセキュリティ問題を修正した Firefox 3.5.3 と Firefox 3.0.14 をリリースした。

Firefox 3.5.3

このアップデートでのセキュリティ修正は、重要度区分において 3 件の最高、1 件のの合計 4 件が修正されている。

  • MFSA 2009-51 FeedWriter によるクローム特権昇格
  • MFSA 2009-50 過大な行高の Unicode 文字を通じたロケーションバーの偽装
  • MFSA 2009-49 ツリー列のダングリングポインタ脆弱性
  • MFSA 2009-47 メモリ破壊の形跡があるクラッシュ (rv:1.9.1.3/1.9.0.14)

修正された問題は 43 件となっており、これらは Bugzilla (英語)より確認できる。

Firefox 3.5.3 での改善や既知の問題などの一般的な情報は Firefox 3.5.3 リリースノート を、修正されたセキュリティ問題の詳細は Firefox 3.5 セキュリティアドバイザリ より、修正されたバグは Bugzilla@Mozilla – Bug List (英語) から確認することができる。

また本バージョンより、更新後に Adobe Flash Playerバージョンチェックが行われるようになる
古いバージョンの Flash Player がインストールされている場合には、最新版の Flash Player のインストーラのダウンロードページへ誘導される。
最新版の Flash Player がインストールされている場合には、これまでどおりのページが表示される。

Firefox 更新時の Flash Player アップデート

このバージョンチェックでは、Firefox、SeaMonkey や Safari、Google Chrome、Opera などを対象とした NPAPI 版の Flash Player のバージョンを確認する。Internet Explorer を対象とした ActiveX 版の Flash Player のバージョンチェックは行われないので、こちらのバージョンについても忘れずに確認してほしい。
現在は Flash Player のみとなっているが、今後他のプラグインについても同様のバージョンチェックが行われるようになる見込みである。

Firefox 3.5.3 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロードできるほか、既存の Firefox 3.5 ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “ソフトウェアの更新を確認” より手動で確認することも可能だ。

ダウンロード :
Mozilla Japan
リリースノート :
Firefox 3.5.3 リリースノート
Mozilla Foundation セキュリティアドバイザリ :
Firefox 3.5 セキュリティアドバイザリ
修正されたバグ :
Bug List (英語)

Firefox 3.0.14

Firefox 3.0.x の安定性及びセキュリティ向上の継続的プロセスの一環である Firefox 3.0.14 もリリースされている。

このアップデートでは、セキュリティ関連では重要度区分において 3 件の最高、1 件の、1 件のの合計 5 件について修正が行われており、これらは Firefox 3.5.3 で修正された内容とほぼ同じである。

  • MFSA 2009-51 FeedWriter によるクローム特権昇格
  • MFSA 2009-50 過大な行高の Unicode 文字を通じたロケーションバーの偽装
  • MFSA 2009-49 ツリー列のダングリングポインタ脆弱性
  • MFSA 2009-48 PKCS11 モジュールのインストールと削除に関する不十分な警告
  • MFSA 2009-47 メモリ破壊の形跡があるクラッシュ (rv:1.9.1.3/1.9.0.14)

また修正された問題は 30 件となっており、これらは Bugzilla (英語)より確認できる。Firefox 3.0.x から Firefox 3.5.x へのアップデートでブックマークが壊れる問題 Bug 510583 – Firefox update fails to include all bookmarks from previous edition. も 3.0.14 で修正されている。
なお更新時の Adobe Flash Player のバージョンチェックは Firefox 3.0.14 にも導入されている。

Firefox 3.0.14 での改善や既知の問題などの一般的な情報については Firefox 3 リリースノート を、修正されたセキュリティ問題の詳細は Firefox 3.0 セキュリティアドバイザリ より、修正されたバグは Bugzilla@Mozilla Bug List (英語) から確認することができる。

Firefox 3.0.14 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロードできるほか、既存の Firefox 3.0.x ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “ソフトウェアの更新を確認” より手動で確認することも可能だ。
なお、Firefox 3.0.x のセキュリティ更新は 2010 年 1 月までの提供と発表されている。Mozilla では Firefox の最新バージョンである Firefox 3.5.3 へのアップデートを勧めている。

ダウンロード :
Firefox 旧バージョンのダウンロード
リリースノート :
Firefox 3 リリースノート
Mozilla Foundation セキュリティアドバイザリ :
Firefox 3.0 セキュリティアドバイザリ
修正されたバグ :
Bug List (英語)

SeaMonkey 1.1.18 がリリースされた


Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している SeaMonkey の、安定性向上とセキュリティフィックスのためのアップデートが The SeaMonkey® Project よりリリースされた。

SeaMonkey 1.1.18 での修正は Firefox 3.0.13 および Thunderbird 2.0.0.23 (Gecko 1.9.0.13) と同内容となっており、詳細な情報は SeaMonkey 1.1 セキュリティアドバイザリの SeaMonkey 1.1.18 で修正済み より確認できる。

  • MFSA 2009-43 証明書の正規表現パースにおけるヒープオーバーフロー
  • MFSA 2009-42 SSL で保護された通信の情報漏えい
ダウンロード:
SeaMonkey Download & Releases
SeaMonkey.jp (日本語版)
リリースノート:
SeaMonkey 1.1.18
セキュリティアドバイザリ:
SeaMonkey 1.1.18 で修正済み