SeaMonkey 2.11 がリリースされた
Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している The SeaMonkey® Project は米国時間 2012 年 7 月 17 日、安定性及びセキュリティ問題を修正を含む SeaMonkey のメジャーアップデート版である SeaMonkey 2.11 をリリースした。
SeaMonkey 2.11 は Firefox 14.0.1 と同じレンダリングエンジン Gecko 14 を搭載しており、バックエンドも Firefox 14/Thunderbird 14 相当となっている。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Chatzilla、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。
SeaMonkey 2.11 では特に新しい機能は追加されておらず、セキュリティ修正とパフォーマンスに関わる修正が行われている。これら修正点は次のとおり。
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 12 件、重要度区分において最高 5 件、高 3 件、中 4 件が修正されている。
- MFSA 2012-56
- javascript URL を通じたコードの実行
- MFSA 2012-54
- 証明書警告ページにおけるクリックジャッキング
- MFSA 2012-53
- Content Security Policy 1.0 の実装ミスによるデータ漏えい
- MFSA 2012-52
- JSDependentString::undepend の文字列変換によるメモリ破壊
- MFSA 2012-51
- 重複した X-Frame-Options ヘッダが無視される
- MFSA 2012-50
- QCMS における領域外読み取り
- MFSA 2012-49
- 同一コンパートメントのセキュリティラッパーが回避される
- MFSA 2012-48
- nsGlobalWindow::PageHidden における解放後使用の問題
- MFSA 2012-47
- HTML フィードビューにおける JavaScript のフィルタリング漏れ
- MFSA 2012-45
- location プロパティの偽装問題
- MFSA 2012-44
- Gecko のメモリ破壊
- MFSA 2012-42
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:14.0/ rv:10.0.6)
SeaMonkey 2.11 での修正は New Features and Fixes を、SeaMonkey 2.11 についての一般的な情報は Release Notes を参照いただきたい。
SeaMonkey 2.11 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト より日本語を含む 24 言語に対応した各言語版がダウンロード可能である。既存の SeaMonkey ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、手動でアップデートすることも可能だ。
SeaMonkey 2.11 では Windows に関するシステム要件が変更されており、Windows 2000 および XP SP1 以前への対応が打ち切りとなった。
- ダウンロード:
- SeaMonkey® Project
- リリースノート:
- SeaMonkey 2.11 Release Notes
- セキュリティアドバイザリ:
- SeaMonkey セキュリティアドバイザリ