Thunderbird 14 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2012 年 7 月 17 日、安定性及びセキュリティ問題を修正を含む Thunderbird のメジャーアップデート版である Thunderbird 14 をリリースした。
Thunderbird 14 では特に新しい機能は追加されておらず、セキュリティ修正とパフォーマンスに関わる修正が行われている。これら修正点は次のとおり。
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 12 件、重要度区分において最高 5 件、高 3 件、中 4 件が修正されている。
- MFSA 2012-56
- javascript URL を通じたコードの実行
- MFSA 2012-54
- 証明書警告ページにおけるクリックジャッキング
- MFSA 2012-53
- Content Security Policy 1.0 の実装ミスによるデータ漏えい
- MFSA 2012-52
- JSDependentString::undepend の文字列変換によるメモリ破壊
- MFSA 2012-51
- 重複した X-Frame-Options ヘッダが無視される
- MFSA 2012-50
- QCMS における領域外読み取り
- MFSA 2012-49
- 同一コンパートメントのセキュリティラッパーが回避される
- MFSA 2012-48
- nsGlobalWindow::PageHidden における解放後使用の問題
- MFSA 2012-47
- HTML フィードビューにおける JavaScript のフィルタリング漏れ
- MFSA 2012-45
- location プロパティの偽装問題
- MFSA 2012-44
- Gecko のメモリ破壊
- MFSA 2012-42
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:14.0/ rv:10.0.6)
Thunderbird 14 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
既知の問題
- 未解決
- 「横長表示」レイアウトで RSS フィードのコンテンツを表示できない場合、Lightning カレンダーアドオンをインストールしている場合は無効化するか、「クラシック表示」に切り換えてから Thunderbird を再起動する必要がある場合がある (Bug 531397)
その他、Thunderbird 14 についての一般的な情報は Thunderbird 14.0 リリースノート を参照いただきたい。
Thunderbird 14 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。既存の Thunderbird 5 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニュー (Mac 版ではメニューの Thunderbird より) の “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Thunderbird 14 では Windows に関するシステム要件が変更されており、Windows 2000 および XP SP1 以前への対応が打ち切りとなった。詳細は Thunderbird 14 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- Mozilla Japan
- リリースノート:
- Thunderbird 14.0 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- Thunderbird セキュリティアドバイザリ
- 修正されたバグ:
- bugs fixes (英語)