Mozilla は米国時間 2023 年 5 月 9 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 113.0 をリリースした。延長サポート版である Firefox ESR 102.11.0 もリリースされている。
Firefox 113.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- ピクチャーインピクチャー の改善。多くのウェブサイト上で巻き戻し、再生時間の確認、全画面表示への簡単な切り換えが可能となった
- 新機能
- アドレスバー上での検索で、検索結果の閲覧中にスクロールすることなく検索語句を常に表示、追記できるようになった。また、新しい検索結果メニューが追加され、履歴の消去や Firefox Suggest エントリを非表示にできるようになった

- 新機能
- プライベートウインドウでサードパーティー製 Cookie やコンテンツトラッカーをブロックするようになった
- 新機能
- パスワードの自動生成 に特殊文字が既定で含まれるようになった
- 新機能
- アクセシビリティエンジンの再デザイン。速度、反応性、安定性が向上することで以下のようなソフトウェアの利便性が向上:
- スクリーンリーダーをはじめとするアクセシビリティソフトウェア
- 東アジア地域の入力メソッド
- エンタープライズ向けのシングルサインオンソフトウェア
- 情報にアクセスするためのアクセシビリティフレームワークを利用するアプリケーション
- 新機能
- Safari や Chrome ベースのウェブブラウザからのブックマークのインポートにおいて、ファビコンもインポートされるようになった
- 新機能
- アニメーションを含んだ AV1 画像フォーマット (AVIS) をサポート。ウェブ上の AVIF 画像のサポートを強化
- 新機能
- Windows: Firefox 110 で実装された GPU サンドボックス機能を厳格化することで、セキュリティを向上
- 新機能
- Microsoft Outlook から直接ファイルをドラッグ & ドロップできるようになった。これは 13 年越しのリクエストであったが、ボランティア貢献者によって実装された
- 新機能
- macOS: Firefox のコンテキストメニューからサービスサブメニューに直接アクセスできるようになった
- 新機能
- Windows: 伸縮性のあるオーバースクロール効果が既定で有効化された。タッチパッド上での二本指でのスクロールやタッチスクリーン上でのスクロールで、スクロールコンテナの境界を越えてスクロールすると跳ね返るようなエフェクトとなる
- 新機能
- タジク語 (tg) ロケールをサポート
- 変更
- 長らく非推奨となっていた WebRTC インターフェイス
mozRTCPeerConnection, mozRTCIceCandidate, mozRTCSessionDescription を除去。プレフィックス無しのバージョンを利用すべきである
- Enterprise
- エンタープライズ用途向けの詳細は Firefox for Enterprise 113 リリースノート を参照されたい
- Developer
- デバッガーの「ファイル内を検索」機能を大幅に強化 :
- パネルが標準のサイドパネルに移行したことで、エディタでスクリプトを開いている間も検索結果の一覧を表示できるようになった
- 最小化、プリティプリントされたタブからの結果、node_modules フォルダーでのマッチが表示されるようになった
- 無視したファイルからの結果が隠されるようになった
- Glob パターン、検索モディファイアをサポート。プロジェクトの一部で大文字・小文字を区別した検索や正規表現による検索が可能となった
- Developer
- HTML ファイル内のインラインスクリプトのプリティプリント、プリティプリントされたソース内のブレイクポイントをサポート
- Developer
- デバッガー内の JavaScript ファイルの上書きが可能となった。デバッガーのソースツリー上で「スクリプトオーバーライドを追加」を使用すると、オリジナルのスクリプトではなくローカルに保存されたファイルが読み込まれる (上書きされたファイルには紫色のアイコンが表示される)

- Web Platform
- モジュールスクリプトがワークレット上の他の ES モジュールスクリプトをインポートできるようになった
- Web Platform
- 新しい CSS 機能を実装。 color (level 4) specification 実装の強化 (
lab(), lch(), oklab(), oklch(), color() )、scripting メディアクエリーの強化も含まれる
- Web Platform
- WebRTC 機能を強化:
RTCMediaSourceStats, RTCPeerConnectionState, RTCPeerConnectionStats, RTCRtpSender.setStreams(), RTCSctpTransport
- Web Platform
forced-color-adjust 属性をサポート。自動的に選択されたコントラストカラーが適切ではない場合に可読性を向上するために、色を強制的に指定するモードによって要素を色の変更の対象外とするよう指定できるようになった
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 13 件、重要度区分において 高 5 件、中 7 件、低 1 件が修正されている。
- CVE-2023-32205
- Browser prompts could have been obscured by popups
- CVE-2023-32206
- Crash in RLBox Expat driver
- CVE-2023-32207
- Potential permissions request bypass via clickjacking
- CVE-2023-32208
- Leak of script base URL in service workers via import()
- CVE-2023-32209
- Persistent DoS via favicon image
- CVE-2023-32210
- Incorrect principal object ordering
- CVE-2023-32211
- Content process crash due to invalid wasm code
- CVE-2023-32212
- Potential spoof due to obscured address bar
- CVE-2023-32213
- Potential memory corruption in FileReader::DoReadData()
- CVE-2023-32570
- Race condition in dav1d decoding
- CVE-2023-32214
- Potential DoS via exposed protocol handlers
- CVE-2023-32215
- Memory safety bugs fixed in Firefox 113 and Firefox ESR 102.11
- CVE-2023-32216
- Memory safety bugs fixed in Firefox 113
Firefox 113.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN および Mozilla Developer YouTube チャネル を参照されたい。
アップデート及びシステム要件
Firefox 113.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、80 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox 113.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 113 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- 113.0, ESR 102.11.0
- リリースノート:
- 113.0, ESR 102.11.0
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2023-16 (113.0), MFSA 2023-17 (ESR 102.11.0)
- 修正されたバグ:
- 113.0, ESR 102.11.0 (英語)
カテゴリ: Firefox, MozillaZine, リリース情報 | コメントなし
投稿日時:2023/05/10 水曜日 - 14:37:13 投稿者:Cai
Mozilla は米国時間 2023 年 4 月 25 日、デスクトップ版バージョン 112.0.1 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Firefox 112.0.2 をリリースした。
- 修正
- 最小化された (あるいは他のウインドウの背後に完全に隠れた) ウインドウ内にアニメーション画像があるとメモリ使用量が高くなる問題を修正。特にアニメーションテーマの場合に顕著であった (bug 1828587)
- 修正
- Linux: ビットマップフォントをインストールした環境において、特定のウェブサイトのセクション全体のテキストが見えなくなることがある問題を修正 (bug 1827950)
- 修正
- Windows: Windows 8 環境で画像付きのウェブ通知が表示されない問題を修正 (bug 1822817)
Firefox 112.0.2 についての一般的な情報はリリースノートを参照されたい。
Firefox 112.0.2 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、86 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。また、Windows、Mac OS X、Linux 版の既存の Firefox ユーザには自動アップデート経由でアップデートが提供されるが、手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Firefox 112.0.2 リリースノート
- 修正されたバグ:
- Complete list of changes in the Firefox 112.0.2 (英語)
カテゴリ: Firefox, MozillaZine, リリース情報 | コメントなし
投稿日時:2023/04/26 水曜日 - 08:36:33 投稿者:Cai
Mozilla は米国時間 2023 年 4 月 24 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 102.10.1 をリリースした。
Thunderbird 102.10.1 は Firefox ESR 102.10 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 102.10 相当となっている。
- 修正
- “From:” ヘッダーが存在しない、あるいは壊れているメッセージで、メッセージヘッダーボタンが表示されない問題を修正
- 修正
- メッセージ編集画面で、署名・暗号化のための S/MIME スマートカードのパスワードを繰り返し尋ねられる問題を修正
- 修正
- macOS: バージョン 11.4 Bug Sur でアドレス帳の統合が機能しない問題を修正
- 修正
- バージョン 102.10.0 でのメキシコシティの夏時間に関する修正 (bug 1826146) が不完全であった問題を修正
Thunderbird 102.10.1 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 102.10.1 についての一般的な情報は Thunderbird 102.10.1 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 102.10.1 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 78 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Thunderbird 102.10.1 リリースノート
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)
カテゴリ: MozillaZine, Thunderbird, リリース情報 | コメントなし
投稿日時:2023/04/25 火曜日 - 10:48:01 投稿者:Cai
Mozilla は米国時間 2023 年 4 月 17 日、デスクトップ版バージョン 112.0 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Firefox 112.0.1 をリリースした。
- 修正
- Firefox の更新後、Cookie の日付として本来よりもはるかに未来のものがセットされてしまう問題を修正。この問題のため、Cookie が意図せず消去されてしまう可能性があった (bug 1827669)
Firefox 112.0.1 についての一般的な情報はリリースノートを参照されたい。
Firefox 112.0.1 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、86 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。また、Windows、Mac OS X、Linux 版の既存の Firefox ユーザには自動アップデート経由でアップデートが提供されるが、手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Firefox 112.0.1 リリースノート
- 修正されたバグ:
- Complete list of changes in the Firefox 112.0.1 (英語)
カテゴリ: Firefox, MozillaZine, リリース情報 | コメント 1 件
投稿日時:2023/04/18 火曜日 - 11:57:24 投稿者:Cai
Mozilla は米国時間 2023 年 4 月 11 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 102.10.0 をリリースした。
Thunderbird 102.10.0 は Firefox ESR 102.10 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 102.10 相当となっている。
Thunderbird 102.10.0 での新機能や改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 変更
- S/MIME が設定されていて OpenPGP が設定されていない場合、新規メッセージに自動的に S/MIME が選択されるようになった
- 修正
- タイムゾーンとしてアメリカ/メキシコシティ (Mexico City) が指定されているカレンダーの予定に誤って夏時間が適用される問題を修正
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 15 件、重要度区分において 高 8 件、中 6 件、低 1 件が修正されている。
- CVE-2023-29531
- Out-of-bound memory access in WebGL on macOS
- CVE-2023-29532
- Mozilla Maintenance Service Write-lock bypass
- CVE-2023-29533
- Fullscreen notification obscured
- CVE-2023-1999
- Double-free in libwebp
- CVE-2023-29535
- Potential Memory Corruption following Garbage Collector compaction
- CVE-2023-29536
- Invalid free from JavaScript code
- CVE-2023-0547
- Revocation status of S/Mime recipient certificates was not checked
- CVE-2023-29479
- Hang when processing certain OpenPGP messages
- CVE-2023-29539
- Content-Disposition filename truncation leads to Reflected File Download
- CVE-2023-29541
- Files with malicious extensions could have been downloaded unsafely on Linux
- CVE-2023-29542
- Bypass of file download extension restrictions
- CVE-2023-29545
- Windows Save As dialog resolved environment variables
- CVE-2023-1945
- Memory Corruption in Safe Browsing Code
- CVE-2023-29548
- Incorrect optimization result on ARM64
- CVE-2023-29550
- Memory safety bugs fixed in Thunderbird 102.10
Thunderbird 102.10.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 102.10.0 についての一般的な情報は Thunderbird 102.10.0 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 102.10.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 102 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Thunderbird 102.10.0 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2023-15
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)
カテゴリ: MozillaZine, Thunderbird, リリース情報 | コメントなし
投稿日時:2023/04/12 水曜日 - 11:53:16 投稿者:Cai
Mozilla は米国時間 2023 年 4 月 11 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 112.0 をリリースした。延長サポート版である Firefox ESR 102.10.0 もリリースされている。
Firefox 112.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- パスワード入力フィールド上で右クリックすると「パスワードを開示」するオプションが表示されるようになった
- 新機能
- Ubuntu Linux: Chromium Snap パッケージからブラウザーのデータをインポートできるようになった。現時点では Firefox が Snap パッケージとしてインストールされていない場合に限られるが、これを解決するための修正が継続されている
- 新機能
- タブバーのタブ一覧パネル上でアイテムをミドルクリックすることでそのタブを閉じることができるようになった
- 新機能
- キーボードショートカット (Cmd/Ctrl)-Shift-T で、閉じたタブを開き直すことができる。現在のセッションにそれ以上開き直せるタブが存在しない場合、同じショートカットから以前のセッションを復元できるようになった
- 新機能
- 強化型トラッキング保護機能の「厳密」モード向けの、クロスサイトトラッキングを防止するために URL から除去される既知のトラッキングパラメーターのリストが拡張された
- 新機能
- Windows: Intel GPU 上でソフトウェアでコードされる動画のオーバーレイ表示が有効化された。縮小表示の品質が改善され、GPU 使用率も低減される
- 変更
- 古くなった U2F Javascript API が既定で無効化された。U2F プロトコルは WebAuthn API を通じて引き続き利用可能である。U2F API は
security.webauth.u2f から再度有効化できる
- Enterprise
- エンタープライズ用途向けの詳細は Firefox for Enterprise 112 リリースノート を参照されたい
- Web Platform
消去 ボタンが日時ピッカーに追加された。date および datetime-local タイプの入力をすぐにクリアできるようになったほか、ブラウザー間の挙動の親和性も向上する
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 22 件、重要度区分において 高 10 件、中 8 件、低 4 件が修正されている。
- CVE-2023-29531
- Out-of-bound memory access in WebGL on macOS
- CVE-2023-29532
- Mozilla Maintenance Service Write-lock bypass
- CVE-2023-29533
- Fullscreen notification obscured
- CVE-2023-29534
- Fullscreen notification could have been obscured on Firefox for Android
- CVE-2023-1999
- Double-free in libwebp
- CVE-2023-29535
- Potential Memory Corruption following Garbage Collector compaction
- CVE-2023-29536
- Invalid free from JavaScript code
- CVE-2023-29537
- Data Races in font initialization code
- CVE-2023-29538
- Directory information could have been leaked to WebExtensions
- CVE-2023-29539
- Content-Disposition filename truncation leads to Reflected File Download
- CVE-2023-29540
- Iframe sandbox bypass using redirects and sourceMappingUrls
- CVE-2023-29541
- Files with malicious extensions could have been downloaded unsafely on Linux
- CVE-2023-29542
- Bypass of file download extension restrictions
- CVE-2023-29543
- Use-after-free in debugging APIs
- CVE-2023-29544
- Memory Corruption in garbage collector
- CVE-2023-29545
- Windows Save As dialog resolved environment variables
- CVE-2023-29546
- Screen recording in Private Browsing included address bar on Android
- CVE-2023-29547
- Secure document cookie could be spoofed with insecure cookie
- CVE-2023-29548
- Incorrect optimization result on ARM64
- CVE-2023-29549
- Javascript’s bind function may have failed
- CVE-2023-29550
- Memory safety bugs fixed in Firefox 112 and Firefox ESR 102.10
- CVE-2023-29551
- Memory safety bugs fixed in Firefox 112
Firefox 112.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN および Mozilla Developer YouTube チャネル を参照されたい。
アップデート及びシステム要件
Firefox 112.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、80 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox 112.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 112 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- 112.0, ESR 102.10.0
- リリースノート:
- 112.0, ESR 102.10.0
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2023-13 (112.0), MFSA 2023-14 (ESR 102.10.0)
- 修正されたバグ:
- 112.0, ESR 102.10.0 (英語)
カテゴリ: Firefox, MozillaZine, リリース情報 | コメントなし
投稿日時: - 11:27:20 投稿者:Cai
Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している The SeaMonkey® Project は米国時間 2023 年 3 月 31 日、SeaMonkey 2.53.16 をリリースした。
SeaMonkey 2.53.16 は Firefox ESR 60.8 と同じレンダリングエンジン Gecko 60 を搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 60.8/Thunderbird 60.8 相当となっている。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。
バージョン 2.53.1 以前からのアップグレードの場合、プロファイルの完全なバックアップを必ず作成しておく必要がある。プロファイルの構成が変更されており、アップグレード後には古いバージョンの SeaMonkey に戻ることはできなくなる。
ユーザープロファイルの構成の変更に伴い、バージョン 2.49.5 以前からのアップグレードに際して以下の注意点がある。
- マスターパスワードを利用している場合にはアップデートの前にこれを解除する必要がある。設定メニューの「マスターパスワードを変更」から、パスワード欄を空白にすることでマスターパスワードを解除できる。「パスワードのリセット」機能を使うと、保存されているすべてのログイン情報が削除されるため注意が必要である。
- アップデートの完了後には、プロファイルフォルダー内の key3.db および cert8.db の 2 つのファイルを削除する必要がある。これはログイン情報を含む古い形式のファイルである。
また、SeaMonkey 2.53.1 および 2.53.2 の言語パックをインストールしている場合には、アップデートの前にこれらをアンインストールしておく必要がある。 これらは SeaMonkey 2.53.x すべてに互換性があるとされているが、実際には異なるバージョンの SeaMonkey で使用すると問題が発生する。アップデート後に、バージョン 2.53.16 の言語パックをインストールする必要がある。
Chatzilla、DOM Inspector、Lightning に加え、SeaMonkey Debug and QA UI のベータ版が本リリースには同梱されている。
新機能及び改良点
- SeaMonkey
- プレーンテキストエディターの進捗インジケーターが表示されない問題を修正 (bug 85498)
- SeaMonkey
- EdAdvancedEdit から使用されていない gridlines クラスを除去 (bug 1806632)
- SeaMonkey
- debugQA から ESR 91 へのリンクを除去 (bug 1804534)
- SeaMonkey
- devtools/shim を devtools/startup へ改名 (bug 1812367)
- SeaMonkey
- 使用されていない seltype=text|cell css を除去 (bug 1806653)
- SeaMonkey
- 新しい共有ツリースタイルを実装 (bug 1807802)
- SeaMonkey
- macWindowMenu.js 内で `win.focus()` を使用するようになった (bug 1807817)
- SeaMonkey
- WCAP プロバイダーを除去 (bug 1579020)
- SeaMonkey
- ftp/file のツリービューのサポートを除去 (bug 1239239)
- SeaMonkey
- カレンダー一覧をツリー形式からリスト形式に変更 (bug 1561530)
- SeaMonkey
- カレンダーのコードの更新
- SeaMonkey
- ビルドシステムの Python 2 から Python 3 への移行を継続
- SeaMonkey
- Rust 1.66.1 との互換性を検証
セキュリティ修正
本項執筆時点で、新機能および改良点の詳細は公開されていないが、 Firefox ESR 60.8/Thunderbird 60.8 相当のセキュリティ修正に加え、Firefox ESR 102.9/Thunderbird 102.9 からのバックポートによるセキュリティ修正が行われている。
SeaMonkey 2.53.16 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト より日本語を含む 23 言語に対応した各言語版がダウンロード可能である。本リリースでは、既存のバージョン 2.53 系列の SeaMonkey ユーザへの自動アップデートが提供されている。
- ダウンロード:
- SeaMonkey 2.53.16
- リリースノート:
- Release notes
カテゴリ: MozillaZine, SeaMonkey, リリース情報 | コメントなし
投稿日時:2023/04/02 日曜日 - 14:27:10 投稿者:Cai
Mozilla は米国時間 2023 年 3 月 28 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 102.9.1 をリリースした。
Thunderbird 102.9.1 は Firefox ESR 102.9 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 102.9 相当となっている。
- 修正
- コマンドラインからファイル URL を開けない問題を修正 (“file://” から始まる URL)
- 修正
- ローカライズ版のためのソース文字列が期待とは異なり FTP にアップロードされていない問題を修正
- 修正
- 外観とテーマの改善
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 1 件、重要度区分において 高 1 件が修正されている。
- CVE-2023-28427
- Matrix SDK bundled with Thunderbird vulnerable to denial-of-service attack
Thunderbird 102.9.1 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 102.9.1 についての一般的な情報は Thunderbird 102.9.1 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 102.9.1 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 78 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Thunderbird 102.9.1 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2023-12
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)
カテゴリ: MozillaZine, Thunderbird, リリース情報 | コメントなし
投稿日時:2023/03/29 水曜日 - 10:22:37 投稿者:Cai
Mozilla は米国時間 2023 年 3 月 21 日、デスクトップ版バージョン 111.0 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Firefox 111.0.1 をリリースした。
- 修正
- macOS: 特定の環境でピンチズームを行うとクラッシュする問題を修正 (bug 1658986)
- 修正
- Windows: 起動時にフリーズすることがある問題を修正 (bug 1823159)
Firefox 111.0.1 についての一般的な情報はリリースノートを参照されたい。
Firefox 111.0.1 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、86 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。また、Windows、Mac OS X、Linux 版の既存の Firefox ユーザには自動アップデート経由でアップデートが提供されるが、手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Firefox 111.0.1 リリースノート
- 修正されたバグ:
- Complete list of changes in the Firefox 111.0.1 (英語)
カテゴリ: Firefox, MozillaZine, リリース情報 | コメントなし
投稿日時:2023/03/22 水曜日 - 09:40:52 投稿者:Cai