Thunderbird 137 がリリースされた
MZLA Technologies は米国時間 2025 年 4 月 1 日、新機能の追加、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Thunderbird のメジャーアップデート版である Thunderbird 137.0 をリリースした。延長サポート版である Thunderbird ESR もバージョン 128.9.0esr がリリースされている。
Thunderbird 137.0 での新機能や改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 変更
- Windows: メッセージフォルダーの保存時にファイル名が使用されるようになった
- 変更
- Linux: 問題なく機能するようになるまでシステムトレイアイコンを無効化
- 修正
- 高コントラストテーマにするとアプリ内通知が正しく表示されない問題を修正
- 修正
- macOS 環境において Thunderbird 1.0 以前で生成された mbox ファイルに対して「フォルダーの修復」による修正が機能しない問題を修正
- 修正
- 「グループ化」ビューでグループヘッダーを選択していると「編集」メニューエントリーが表示されない問題を修正
- 修正
- 混在したメッセージを選択していると IMAP フォルダーの「削除を元に戻す」で実際には「削除」が実行される問題を修正
- 修正
- RSS フィード内で、スペースバーによるスクロールが機能しない問題を修正
- 修正
- 多くのフォルダーを含むプロファイルにおいて .eml ファイルを開くときにパフォーマンスが低下する問題を修正
- 修正
- 受信日時によって並び替えたときにスレッド化した検索ビューが更新されない問題を修正
- 修正
- 既定のフォントサイズで、メッセージリストの行間が予期せず変更されていた問題を修正
- 修正
- 新しい選択を作成すると、保存されたメッセージリスト選択が破棄される問題を修正
- 修正
- メッセージペインが隠れているとローカルフォルダーあるいは統合フォルダーからの返信に失敗する問題を修正
- 修正
- メッセージセキュリティパネルの文字列が誤った場所で使用される問題を修正
- 修正
- 空白を含む OpenPGP 公開鍵のインポートに失敗する問題を修正
- 修正
- 添付ファイルとして受け取った OpenPGP 署名された .eml ファイルを開けない問題を修正
- 修正
- 添付ファイルでの右クリックのコンテキストメニュー「復号して名前を付けて保存」に失敗する問題を修正
- 修正
- 終了処理中に検索を行うとクラッシュする問題を修正
- 修正
- ニュースメッセージの送信に失敗すると予期せずウインドウが閉じてしまう問題を修正
- 修正
- 破損したアドレス帳データベースを保持しているとメッセージの送信が阻害される問題を修正
- 修正
- メッセージの添付ファイルとしての転送に誤った MIME タイプが使用される問題を修正
- 修正
- OAuth2 を使用している Office 365 アカウントにおいてテキストあるいはメールによる 2 段階認証が機能しない問題を修正
- 修正
- アカウント設定メニューが 2 回読み込まれることがある問題を修正
- 修正
- フィードアカウントのウィザードダイアログにおいて、「戻る」「進む」ボタンの間に隙間が存在しない問題を修正
- 修正
- メッセージのインポート時にクラッシュすることがある問題を修正
- 修正
- Radicale サーバー上のアドレス帳を自動検出できない問題を修正
- 修正
- ドラッグ & ドロップによって保存された添付ファイルに Mark-Of-The-Web が適用されない問題を修正
- 修正
- インラインスタイルで隠しオーバーフローが使用されているメッセージをスクロールできない問題を修正
- 修正
- ‘mid:’ リンクをクリックするとスレッドペインが消去されエラーが発生する問題を修正
- 修正
- Windows:メッセージの移動・コピー時にパフォーマンスが低下する問題を修正
- 修正
- 自動最適化の実行中にエラーが発生するとすべてのフォルダーに対する最適化が試みられない問題を修正
- 修正
- 大量のメッセージを IMAP からローカルへ移動するときにパフォーマンスが低下する問題を修正
- 修正
- 異なるサーバー上のニュースグループにクロスポストできない問題を修正
- 修正
- 再起動後に IRC チャネルを閲覧できない問題を修正
- 修正
- 「署名証明書を表示」ボタンから完全な証明書チェーンを表示できない問題を修正
- 修正
- 外観およびユーザーエクスペリエンスの改善
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 7 件、重要度区分において 高 3 件、中 3 件、低 1 件が修正されている。
- CVE-2025-3028
- Use-after-free triggered by XSLTProcessor
- CVE-2025-3031
- JIT optimization bug with different stack slot sizes
- CVE-2025-3032
- Leaking file descriptors from the fork server
- CVE-2025-3029
- URL bar spoofing via non-BMP Unicode characters
- CVE-2025-3033
- Opening local .url files could lead to another file being opened
- CVE-2025-3030
- Memory safety bugs fixed in Firefox 137, Thunderbird 137, Firefox ESR 128.9, and Thunderbird 128.9
- CVE-2025-3034
- Memory safety bugs fixed in Firefox 137 and Thunderbird 137
Thunderbird 137.0 についての一般的な情報は Thunderbird 137.0 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 137.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。
Thunderbird 137.0 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 137.0 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- MZLA Technologies
- リリースノート:
- 137.0, 128.9.0esr
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2025-23 (137.0), MFSA 2025-24 (128.9.0esr)