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Mozilla 関連情報の提供、啓蒙活動を行っているオンラインマガジン「MozillaZine」の日本語訳を提供しています。
リリース版 |    Firefox 137.0 ESR 128.9.0 / 115.22.0 Android 版 137.0 Android Focus 137.0 iOS 版 137.0 |    Thunderbird 137.0.1 / 128.9.1esr Android 版 9.0 | SeaMonkey 2.53.20 |
プレビュー版 | Firefox Nightly Developer Edition Beta Android Nightly Beta | Thunderbird Nightly Beta Android Beta | SeaMonkey Beta |
相互サポート | Firefox | Thunderbird | SeaMonkey | Lightning | Android 版 Firefox | iOS 版 Firefox | Android 版 Thunderbird

Firefox 137 がリリースされた


Firefox

Mozilla は米国時間 2025 年 4 月 1 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 137.0 をリリースした。延長サポート版である Firefox ESR もバージョン 128.9.0 および 115.22.0 がリリースされている。

Firefox 137.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。

新機能及び改良点

新機能
タブグループ のロールアウト展開が開始された。関連のあるタブをグループ化することで、生産性と整理された状態を保つことができる。グループ化の簡単な方法は、タブを他のタブにドラッグしハイライト表示されるまで待つことである。グループには名前を付けたり色を指定することができ、そのまま保存される。グループを閉じ、また開くことも可能である

Screenshot of the new tab groups feature in action

新機能
Firefox アドレスバーの刷新 2025 – 新規、過去に閲覧したものの検索の新しい方法 – すべてをアドレスバーから:

機能

統合検索ボタン: アドレスバーに設置されたすぐにアクセスできる新しいボタンから、検索エンジン、検索モードを簡単に切り替えできる。この機能により、モバイル版のシンプルさをデスクトップ版でも実現できる

Screenshot of the feature

検索語句の保持: アドレスバー内で検索語句を修正すると、元の語句も保持されるようになる。検索クエリーを調整し、真に探しているものが何なのか見つけやすくなる

Screenshot of the feature

セカンダリアクションボタン: Firefoxの共通機能のサジェスト

Screenshot of the feature

文脈に応じた検索モード: 検索機能のあるウェブサイトを閲覧中であることを検出し、そのウェブサイトの検索エンジンでの検索をアドレスバーから直接実行できる。この機能を 2 回以上使うと、Firefox にその検索エンジンを追加するか提案される

Screenshot of the feature

文脈に応じた検索モードのオプション: 文脈に応じた検索モードを 2 回以上使うと、Firefox にその検索エンジンを追加するか提案される。エンジンを追加することで、いつでもその検索エンジンを利用することが可能となる

Screenshot of the feature

直感的な検索キーワード: 様々な検索モードに対して簡便かつ説明的なキーワードでアクセスできる (例: @bookmarks, @tabs, @history, @actions)

Screenshot of the feature

新機能
PDF内のすべてのリンクを検出し、ハイパーリンクへ変換するようになった
新機能
Linux: HEVC の再生をサポート
新機能
Firefox から離脱することなく PDF に署名できるようになった。署名の再利用も可能である

Screenshot of the feature

新機能
アドレスバーを計算機として使用できるようになった。計算式を入力だけでアドレスバーのドロップダウンに計算結果が表示される。結果をクリックすることでクリップボードにコピーされる

Screenshot of the calculator feature in the URL bar

Enterprise
エンタープライズ用途向けの詳細は Firefox for Enterprise 137 リリースノート を参照されたい
Developer
インスペクターのフォントパネルに、フォントのバージョン、デザイナー、ベンダー、ライセンスなどのメタデータが表示されるようになった

Screenshot of the fonts panel with vendor metadata displayed

Developer
ネットワークパネル内で、ローカルファイルによって ネットワークのリクエスト要求を上書き できるようになった

Screenshot of the context menu in the Network panel with the new Set Network Override option

Web Platform
SVG 2 path API をサポート
Web Platform
hyphenate-limit-chars プロパティをサポート。自動ハイフネーションの挙動をウェブサイトの作者がよりコントロールできるようになる

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 8 件、重要度区分において 3 件、 4 件、 1 件が修正されている。

CVE-2025-3028
Use-after-free triggered by XSLTProcessor
CVE-2025-3031
JIT optimization bug with different stack slot sizes
CVE-2025-3032
Leaking file descriptors from the fork server
CVE-2025-3029
URL bar spoofing via non-BMP Unicode characters
CVE-2025-3035
Tab title disclosure across pages when using AI chatbot
CVE-2025-3033
Opening local .url files could lead to another file being opened
CVE-2025-3030
Memory safety bugs fixed in Firefox 137, Thunderbird 137, Firefox ESR 128.9, and Thunderbird 128.9
CVE-2025-3034
Memory safety bugs fixed in Firefox 137 and Thunderbird 137

既知の問題

未解決
以前のバージョンで、Firefox の終了時に「履歴」あるいは「サイトデータ」を削除するよう設定していた場合、アップデート後に「Cookie とサイトデータ」および「一時的にキャッシュされたファイルとページ」も削除されるよう設定が強制的に変更される
この問題で影響を受けるユーザーは、アップデート後に設定メニューの「プライバシーとセキュリティ」タブからこの 2 つのチェックを外す必要がある (Bug 1952564)

Firefox 137.0 についての一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN および Mozilla Developer YouTube チャネル を参照されたい。

アップデート及びシステム要件

Firefox 137.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、80 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox 137.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 137 システム要件 を参照されたい。

ダウンロード:
137.0, ESR 128.9.0, 115.22.0
リリースノート:
137.0, ESR 128.9.0, ESR 115.22.0
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2025-20 (137.0), MFSA 2025-22 (ESR 128.9.0), MFSA 2025-21 (ESR 115.22.0)

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