Firefox 106 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2022 年 10 月 18 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 106.0 をリリースした。延長サポート版である Firefox ESR 102.4.0 もリリースされている。
Firefox 106.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- PDF の編集が可能となった: テキストの追加、描画、署名の追加など
- 新機能
- Windows: Firefox を既定のブラウザーに設定すると、PDF の既定のアプリケーションとしても設定されるようになった
- 新機能
- Windows 10 および 11: プライベートブラウジングウインドウを託すバーにピン留めできるようになった。また、プライベートウインドウを再デザイン
- 新機能
- Linux: Wayland 環境において、スワイプによるナビゲーション (二本指でタッチパッドを左右にスワイプすることで履歴を行き来する) が機能するようになった
- 新機能
- macOS 10.15 以降: 画像内の文字認識によって、選択した画像からテキストを抽出できるようになった (スクリーンショットを参照)
抽出されたテキストはクリップボードにコピーされるため、入力しなおすことなく共有、保存、検索できる
- macOS のスクリーンリーダーである “VoiceOver” と互換性がある
- 詳細は SUMO のサポート記事 を参照されたい
- 新機能
- “Firefox View” によって以前見つけたコンテンツを再発見しやすくなった。ピン留めされた専用のタブから、現在の端末で最近閉じたタブや他の端末で開いたタブにアクセスできるようになった。後述の Colorways と合わせてブラウザーの外観も変化している
- 詳細は SUMO のサポート記事 を参照されたい
- 新機能
- “揺るぎない声” コレクションとして、新しい 18 の “Colorways が利用可能となった。Firefox View から “Colorways” にアクセス可能である; それぞれのカラーには個別の意味の詳細を示す特別なグラフィックとテキストによる説明が付随している。このコレクションは 1 月 16 日まで利用可能である
- 詳細は SUMO のサポート記事 を参照されたい
- Enterprise
- エンタープライズ用途向けの詳細は Firefox for Enterprise 106 リリースノート を参照されたい
- Web Platform
- WebRTC の機能の大幅なアップデート (libwebrtc ライブラリを 86 から 103 へ更新):
- Windows と Linux Wayland ユーザーの間でのスクリーンの共有を改善
- macOS 上での WebRTC のスクリーンキャプチャにおける CPU 使用率の低減とフレームレート向上
- RTP のパフォーマンスと信頼性の向上
- 統計情報の改善
- ブラウザー間のサービスの互換性の向上
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 6 件、重要度区分において 高 2 件、中 3 件、低 1 件が修正されている。
- CVE-2022-42927
- Same-origin policy violation could have leaked cross-origin URLs
- CVE-2022-42928
- Memory Corruption in JS Engine
- CVE-2022-42929
- Denial of Service via window.print
- CVE-2022-42930
- Race condition in DOM Workers
- CVE-2022-42931
- Username saved to a plaintext file on disk
- CVE-2022-42932
- Memory safety bugs fixed in Firefox 106 and Firefox ESR 102.4
Firefox 106.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN および Mozilla Developer YouTube チャネル を参照されたい。
アップデート及びシステム要件
Firefox 106.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、80 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox 106.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 106 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- 106.0, ESR 102.4.0
- リリースノート:
- 106.0, ESR 102.4.0
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2022-44 (106.0), MFSA 2022-45 (ESR 102.4.0)
- 修正されたバグ:
- 106.0, ESR 102.4.0 (英語)
2022/10/19 - 10:40:15 -
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