Thunderbird 68.8 がリリースされた
Thunderbird コミュニティは米国時間 2020 年 5 月 5 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 68.8.0 をリリースした。
Thunderbird 68.8.0 は Firefox 68 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 68.8 相当となっている。
Thunderbird 68.8.0 では、Thunderbird 60 からの自動アップグレードが行われる。カレンダーアドオンである Lightning をインストールしている場合、こちらも新しい Thunderbird に適合したバージョンへの自動アップデートが行われる。 Lightning に関して問題が発生した場合には、トラブルシューティング記事 を参照されたい。
Thunderbird 68.8.0 での新機能や改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 修正
- アカウントマネージャー: テキストフィールドが小さすぎることがある問題を修正
- 修正
- アカウントマネージャー: SMTP サーバーを選択したときに認証方式が更新されない問題を修正
- 修正
- Windows: 埋め込まれた資格情報へのリンクが開けない問題を修正
- 修正
- アドレス帳から選択した宛先が不正な形式で送信されることがある問題を修正
- 修正
- アクセシビリティ: スクリーンリーダーがステータスバー上のアクティビティを読み上げてしまう問題を修正
- 修正
- MailExtensions: browser.messages.updated によって IMAP メッセージを既読にすることができない問題を修正
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 6 件、重要度区分において 最高 2 件、 高 1 件、中 2 件、低 1 件が修正されている。
- CVE-2020-12397
- Sender Email Address Spoofing using encoded Unicode characters
- CVE-2020-12387
- Use-after-free during worker shutdown
- CVE-2020-6831
- Buffer overflow in SCTP chunk input validation
- CVE-2020-12392
- Arbitrary local file access with ‘Copy as cURL’
- CVE-2020-12393
- Devtools’ ‘Copy as cURL’ feature did not fully escape website-controlled data, potentially leading to command injection
- CVE-2020-12395
- Memory safety bugs fixed in Thunderbird 68.8.0
Thunderbird 68.8.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 68.8.0 についての一般的な情報は Thunderbird 68.8.0 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 68.8.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 60 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Thunderbird 68.8.0 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 68.8.0 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- thunderbird.net
- リリースノート:
- Thunderbird 68.8.0 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2020-14
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)