Firefox for Android 39 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2015 年 7 月 2 日、安定性及びセキュリティ問題を修正を含む Android 向け Firefox のメジャーアップデート版である Firefox for Android 39.0 をリリースした。
Firefox for Android 39.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- Android のクリップボードから、編集可能な Web コンテントに対してペーストが行えるようになった
- 新機能
- Web アクセシビリティ: ARIA 1.1 の ‘switch’ ロールをサポート
- 変更
- 安全ではない SSLv3 通信のサポートを終了
- 変更
- Sync が端末で利用できるもののうち、最も強固な TLS 設定でのみ動作するようになった (自身で Sync サーバを運用しているユーザは こちら を参照されたい)
- HTML5
- Fetch API が有効になり、Dedicated / Shared / Service の各 Web Worker のネットワーク通信に利用できるようになった
- HTML5
- List-style-typeの値に文字列が指定できるようになった
- HTML5
- CSS トランジションとアニメーションのカスケーディングが、現在の仕様のものになった
- HTML5
- <link rel=”preconnect”> が実装され、通信の可能性をブラウザに示すことが可能になった
- HTML5
- CSS Scroll Snap Points をサポート
- 修正
- IPv6 の IPv4 へのフォールバック性能が向上
- 修正
- ダウンロード中に HTTP 1.1 での転送が切断されたことを検知すると、ダウンロードが完了したと表示されることがある不具合を修正
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 13 件、重要度区分において 最高 4 件、高 2 件、中 6 件、低 1 件が修正されている。
- MFSA 2015-71
- NSS で ServerKeyExchange のスキップが誤って許容されている
- MFSA 2015-70
- NSS の通常 DHE 暗号化スイートで輸出長の DHE 鍵が許容されている
- MFSA 2015-69
- PDF.js における特権昇格
- MFSA 2015-68
- OS X のクラッシュレポートに入力されたキー押下情報が含まれる場合がある
- MFSA 2015-67
- 上書き可能なエラーが生じた場合にキーピンニングが無視される
- MFSA 2015-66
- コード監査を通じて発見された一連の脆弱性
- MFSA 2015-65
- XMLHttpRequest 使用時のワーカーにおける解放後使用
- MFSA 2015-64
- ECDSA 署名検証が一部署名を適切に処理できない
- MFSA 2015-63
- マイクロタスク実行エラーに起因した Content Policy における解放後使用
- MFSA 2015-62
- Web Audio における振動子レンダリング範囲計算中の境界外読み取り
- MFSA 2015-61
- Indexed Database Manager における型混同
- MFSA 2015-60
- ページ内のローカルファイルリンクや特権付き URL を新しいタブに開けてしまう
- MFSA 2015-59
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:39.0 / rv:31.8 / rv:38.1)
Firefox for Android 39.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、Firefox for Android 39.0 についての一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN を参照されたい。
Firefox for Android 39.0 は Google Play からダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox for Android のユーザには Google Play 経由でアップデートが提供される。
- ダウンロード:
- Mozilla Japan, Google Play
- リリースノート:
- Firefox for Android 39.0 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- Firefox 39 で修正済み
- 修正されたバグ:
- Complete list of changes in the Firefox for Android 39.0 (英語)