SeaMonkey 2.17 がリリースされた
Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している The SeaMonkey® Project は米国時間 2013 年 4 月 2 日、安定性及びセキュリティ問題を修正を含む SeaMonkey のメジャーアップデート版である SeaMonkey 2.17 をリリースした。
SeaMonkey 2.17 は Firefox 20 と同じレンダリングエンジン Gecko 20 を搭載しており、バックエンドも Firefox 20/Thunderbird 17.05 相当となっている。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Chatzilla、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。
SeaMonkey 2.17 での新機能や改良点、セキュリティ修正は次のとおり。
新機能及び改良点
- 変更
- ブラウザの一般的な処理 (ページ読み込み、ダウンロード、プログラム終了 など) のパフォーマンスを改善
- 開発者
- 次世代 JavaScript 仕様 ECMAScript 6 草稿の実装を推進 (例えば WeakMaps の clear() や Math.imul (型固定で高速実行可能な整数掛け算) に対応済み)
- HTML5
- <canvas> タグで ブレンドモード をサポート
- HTML5
- <audio> タグや <video> タグに関する 多くの改善
- 修正
- クラッシュレポータで「詳細…」ボタンが動作しないことがある問題を修正 (Bug 793972)
セキュリティ修正
このアップデートでは重要度区分において最高 3 件、高 3 件、中 3 件のセキュリティ問題が修正されている。
- MFSA 2013-40
- CERT_DecodeCertPackage における境界外配列読み取り
- MFSA 2013-39
- グレースケール PNG 画像のレンダリング中に生じるメモリ破壊
- MFSA 2013-38
- 時間差履歴移動を使ったクロスサイトスクリプティング (XSS)
- MFSA 2013-37
- タブモーダルダイアログの表示サイト名秘匿
- MFSA 2013-36
- SOW 制限の回避を通じた保護ノードの複製
- MFSA 2013-35
- Linux 上での Mesa グラフィックスドライバによる WebGL のクラッシュ
- MFSA 2013-34
- Mozilla Updater を通じた特権昇格
- MFSA 2013-31
- Cairo ライブラリにおける境界外書き込み
- MFSA 2013-30
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:20.0 / rv:17.0.5)
SeaMonkey 2.17 での修正は New Features and Fixes を、既知の問題は Known Issues を、SeaMonkey 2.17 についての一般的な情報は Release Note を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
SeaMonkey 2.17 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト より日本語を含む 24 言語に対応した各言語版がダウンロード可能である。既存の SeaMonkey ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- SeaMonkey® Project
- リリースノート:
- Release Note
- セキュリティアドバイザリ:
- SeaMonkey セキュリティアドバイザリ
- 修正されたバグ:
- New Features and Fixes (英語)