SeaMonkey 2.12 がリリースされた
Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している The SeaMonkey® Project は米国時間 2012 年 8 月 27 日、安定性及びセキュリティ問題を修正を含む SeaMonkey のメジャーアップデート版である SeaMonkey 2.12 をリリースした。
SeaMonkey 2.12 は Firefox 15 と同じレンダリングエンジン Gecko 15.0 を搭載しており、バックエンドも Firefox 15/Thunderbird 15 相当となっている。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Chatzilla、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。
SeaMonkey 2.12 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- SPDY ネットワークプロトコル v3 に対応
- 新機能
- パフォーマンスを向上させる圧縮テクスチャの対応など、WebGL 機能の改良
- 変更
- アドオンのメモリ使用量の最適化
- 開発者
- CSS
word-break
プロパティを実装 - 開発者
- 高精度イベントタイマーを実装
- HTML5
- Opus 音声コーデックに ネイティブ対応
- HTML5
source
要素のmedia
属性に対応- HTML5
audio
/video
要素のplayed
属性に対応
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 12 件、重要度区分において最高 5 件、高 5 件、中 2 件が修正されている。
- MFSA 2012-73
- SPDY による情報漏えい
- MFSA 2012-70
- location オブジェクトのセキュリティチェックがクロームコードによって迂回される
- MFSA 2012-69
- サイト SSL 証明書データの誤表示
- MFSA 2012-68
- DOMParser が text/html パース時にリンクされたリソースを拡張機能に読み込む
- MFSA 2012-65
- XSLT の数値フォーマット機能における境界外読み取り
- MFSA 2012-64
- Graphite 2 のメモリ破損
- MFSA 2012-63
- SVG のバッファオーバーフローと解放後使用の問題
- MFSA 2012-62
- WebGL の解放後使用とメモリ破損
- MFSA 2012-61
- 負の高さを持ったビットマップ形式の画像によるメモリ破損
- MFSA 2012-59
- Object.defineProperty を使った location オブジェクトのシャドーイング
- MFSA 2012-58
- Address Sanitizer を使って発見された解放後使用の問題
- MFSA 2012-57
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:15.0/ rv:10.0.7)
SeaMonkey 2.12 での修正は New Features and Fixes を、既知の問題等、SeaMonkey 2.12 についての一般的な情報は SeaMonkey 2.12 Release Notes を参照いただきたい。
SeaMonkey 2.12 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト より日本語を含む 24 言語に対応した各言語版がダウンロード可能である。既存の SeaMonkey ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、手動でアップデートすることも可能だ。
SeaMonkey 2.12 では Windows に関するシステム要件が変更されており、Windows 2000 および XP SP1 以前への対応が打ち切りとなった。
- ダウンロード:
- SeaMonkey® Project
- リリースノート:
- SeaMonkey 2.12 Release Notes
- セキュリティアドバイザリ:
- SeaMonkey セキュリティアドバイザリ