Thunderbird 13 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2012 年 6 月 5 日、安定性及びセキュリティ問題を修正を含む Thunderbird のメジャーアップデート版である Thunderbird 13 をリリースした。
Thunderbird 13 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- Filelink: 巨大なファイルをメッセージへ直接添付する代わりに、オンラインストレージサービスへアップロードし、そのダウンロードリンクを送信できるようになった (現在は YouSendIt と提携、今後他のパートナーも追加される予定)
- 新機能
- Gandi、Hover 両社との提携により、Thunderbird 内で直接独自メールアドレスを取得し、自動的にアカウント設定まで行われるようになった (今後世界の他の地域も対象とし、さらに多くの選択肢が追加される予定)
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 7 件、重要度区分において最高 4 件、高 2 件、中 1 件が修正されている。
- MFSA 2012-40
- Address Sanitizer を使って発見されたバッファオーバーフローと解放後使用の問題
- MFSA 2012-39
- NSS のゼロ長アイテムパースエラー
- MFSA 2012-38
- ドキュメント内のノード置換・挿入時に生じる解放後使用の問題
- MFSA 2012-37
- Windows ファイル共有とショートカットファイルを通じた情報漏えい
- MFSA 2012-36
- インラインスクリプトによる Content Security Policy の回避
- MFSA 2012-35
- Windows 版の Mozilla Updater と Mozilla Maintenance Service を通じた特権昇格
- MFSA 2012-34
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:13.0/ rv:10.0.5)
この他、Thunderbird 13 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
既知の問題
- 未解決
- 「横長表示」レイアウトで RSS フィードのコンテンツを表示できない場合、Lightning カレンダーアドオンをインストールしている場合は無効化するか、「クラシック表示」に切り換えてから Thunderbird を再起動する必要がある場合がある (Bug 531397)
その他、Thunderbird 13 についての一般的な情報は Thunderbird 13.0 リリースノート を参照いただきたい。
Thunderbird 12 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。既存の Thunderbird 5 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの“Thunderbird について”より手動でアップデートすることも可能だ。
Thunderbird 13 では Windows に関するシステム要件が変更されており、Windows 2000 および XP SP1 以前への対応が打ち切りとなった。詳細は Thunderbird 13 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- Mozilla Japan
- リリースノート:
- Thunderbird 13.0 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- Thunderbird 13 で修正済み
- Thunderbird 13 で修正されたバグ:
- bugs fixes (英語)