Firefox 3.6 Beta 5 がリリースされた
Mozilla は米国時間 12 月 17 日、次期 Firefox の開発版である Firefox 3.6 Beta 5 を、開発者や拡張機能作者を対象に、正式版公開に向けてコミュニティからのフィードバックを得ることを目的に公開した。
Beta 4 から Beta 5 の間での修正は 100 件にのぼり、これらは Bugzilla (英語) より確認できる。
日本のユーザに影響が大きい変更としては、Bug 474706 – Add Japanese Government Application CA Root が挙げられる。これにより、日本の政府認証基盤 (GPKI) のルート証明書が Mozilla の証明書ストアに追加され、GPKI によって認証されている SSL サイトなどで警告が表示されることなくアクセスが可能になる。一方、地方公共団体 組織認証基盤 (LGPKI) のルート証明書の追加に関しては、手続きは進んでいるものの当面追加される見込みはなさそうだ。Windows XP 以降および Mac OS X 10.5.8 以降では OS の証明書ストアに GPKI および LGPKI の証明書が搭載されており、これを利用する Internet Explorer、Safari、Google Chrome などではこれらの証明書を利用するサイトにアクセスできていたものの、Mozilla の証明書ストアへの追加は GPKI、LGPKI の WebTrust 取得を待っていたことや、Mozilla のポリシーとのすりあわせを必要としたため遅れていた。
Firefox 3.6 Beta 5 リリースの詳細な情報は Firefox 3.6 Beta Release Notes (英語) を、リリースに関する情報は Mozilla Developer Center の Firefox Beta 3.6 (revision 5) now available for download (英語) を参照されたい。
その他、開発者に向けた情報は Mozilla Developer Center の Firefox 3.6 for developers より参照可能となっている。
Firefox 3.6 Beta 5 は Windows, Mac そして Linux 版がダウンロード可能となっており、日本語を含めて 73 言語で利用可能である。また、Beta 4 からは自動更新でアップデート可能である。システム要件は Firefox 3.5 と同じであり、古いプラットフォームへの対応は終了しない。
冒頭にも書いたように、Firefox 3.6 Beta 5 は、改良された機能や新しく取り入れられたテクノロジーを正式版公開に向けてコミュニティからのフィードバックを得ることを目的に、Web 開発者や拡張機能作者を対象に向けたベータ版として公開されている。ダウンロード/インストールを行う前に、これは通常利用を目的とした公開ではないことを理解していただきたい。
また、アドオンの互換性のチェックのため、Add-on Compatibility Reporter を導入することで Firefox 3.6 に非対応のアドオンを Beta 5 上で有効にすることができ、動作に問題がある場合にはレポートを送信することができる。このレポートは AMO 経由でアドオンの作者に送られ、Firefox 3.6 への対応を行う助けになるだろう。リリースノートによれば、AMO に登録されている Firefox アドオンのうち、70% 以上が既に Firefox 3.6 への対応を完了しているとのことであり、正式リリースまでにはさらに多くのアドオンが対応していることだろう。
- ダウンロード:
- Firefox web browser | Help us test the latest beta
- リリースノート:
- Firefox 3.6 Beta Release Notes
- Firefox 3.6 Beta 5 に関する情報:
- Firefox 3.6 for developers
2010/01/22 - 11:10:44 -
[…] また、GPKI (政府認証基盤) ルート証明書の同梱により、GPKI のルート証明書を利用した SSL サイトなどに警告が表示されることなくアクセスすることが可能となった。詳しくは Beta 5 のリリース記事を参照されたい。 […]