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リリース版 |    Firefox 136.0.4 ESR 128.8.1 / 115.21.1 Android 版 136.0.2 Android Focus 136.0.2 iOS 版 136.3 |    Thunderbird 136.0.1 / 128.8.1esr Android 版 9.0 | SeaMonkey 2.53.20 |
プレビュー版 | Firefox Nightly Developer Edition Beta Android Nightly Beta | Thunderbird Nightly Beta Android Beta | SeaMonkey Beta |
相互サポート | Firefox | Thunderbird | SeaMonkey | Lightning | Android 版 Firefox | iOS 版 Firefox | Android 版 Thunderbird

Thunderbird 136 がリリースされた


Thunderbird

MZLA Technologies は米国時間 2025 年 3 月 4 日、新機能の追加、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Thunderbird のメジャーアップデート版 Thunderbird 136.0 をリリースした。

Thunderbird はリリース当初は Firefox と同じサイクルでメジャーアップデートおよび延長サポート版 (ESR) のリリースが行われていたが、開発リソースの問題などを理由としてバージョン 17 から Firefox ESR に準じたリリースサイクルに変更され、メジャーアップデートは年に 1 回となり、その間は不具合修正、セキュリティ修正のマイナーアップデートのみとなっていた。
機能追加をより頻繁に行うため、以前と同様に Firefox のメジャーアップデートに合わせたリリースに変更することが計画され、バージョン 124 以降テストが続けられていた。
今回、新規でのダウンロード、インストールの既定チャネルが esr から release に変更され、通常リリース版としてバージョン 136.0 がリリースされた。

既存のバージョン 128esr ユーザーに対する自動更新、手動更新ではこれまで通り ESR 版 (128.8.0esr) が提供される。
ESR 版から通常リリース版に切り替えるには、thunderbird.net からバージョン 136.0 のインストーラーをダウンロードし、既存のバージョン 128 と同じフォルダーに上書きインストールする必要がある。

リリース体制の変更に関する詳細は thunderbird.net のブログ記事 (1, 2) を参照されたい。

Thunderbird 136.0 での新機能や改良点は次のとおり (リリースノートが公開されているバージョン 131 から 135 までも含め、新機能、変更点のみ記載する。バグ修正は多数のため割愛)。

新機能及び改良点

136.0

新機能
ヘッダーのクイックトグルから、メッセージに自動的にダークモードを適用できるようになった
新機能
新しい「Appearance」設定タブから、メッセージのスレッド表示、表示順を一括で制御できるようになった (バージョン 136.0 時点では日本語化が完了しておらず英語表記の “Appearance” となっている)
変更
アイドル状態のメッセージデータベースを閉じる基準を変更

135.0

新機能
アドオン: スペース作成時に cookieStoreId を指定できるようになった
変更
CardDAV: アドレス帳、カレンダーの OAuth2 認証にメールと同じコードを利用するようになった
変更
OpenPGP: 鍵のインポート時にサポートされていない形式の副鍵、署名を無視するようになった
変更
アドオン: browser.messages.listAttachments() が添付ファイルのヘッダーを返すようになった
変更
カレンダー: 「書き込み可能カレンダーの見逃したアラームを表示する」設定を既定で無効とした

134.0

新機能
リアルタイムでのデスクトップアラートのための通知システムを実装

133.0

新機能
メッセージペインでのダークモード表示をサポート
変更
廃止された設定である extensions.overlayloader.loglevel を除去
変更
最適化の頻度を減らすため、フォルダーの自動最適化の基準値を変更
変更
メッセージのコンテキストメニューの最上部に迷惑メールの判定状況と切り替えトグルを表示するようになった
変更
IMAP の購読ダイアログから、購読・購読解除のボタンを除去

132.0

新機能
水平スクロール機能を設定するための mail.threadpane.table.horizontal_scroll を追加
新機能
カレンダー: セットアップウィザードに、すべてのカレンダーを選択・選択解除するチェックボックスを追加
新機能
QR コードでモバイル版へアカウント設定をエクスポートできるようになった
新機能
Debian パッケージとして Thunderbird をパッケージ化
変更
カレンダー: フィルターに「今後のすべての予定」を再実装

セキュリティ修正

このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 11 件、重要度区分において 7 件、 2 件、 2 件が修正されている。

CVE-2025-1930
AudioIPC StreamData could trigger a use-after-free in the Browser process
CVE-2025-1931
Use-after-free in WebTransportChild
CVE-2025-1932
Inconsistent comparator in XSLT sorting led to out-of-bounds access
CVE-2025-1933
JIT corruption of WASM i32 return values on 64-bit CPUs
CVE-2025-1934
Unexpected GC during RegExp bailout processing
CVE-2025-1942
Disclosure of uninitialized memory when .toUpperCase() causes string to get longer
CVE-2025-1935
Clickjacking the registerProtocolHandler info-bar
CVE-2025-1936
Adding %00 and a fake extension to a jar: URL changed the interpretation of the contents
CVE-2025-1937
Memory safety bugs fixed in Firefox 136, Thunderbird 136, Firefox ESR 115.21, Firefox ESR 128.8, and Thunderbird 128.8
CVE-2025-1938
Memory safety bugs fixed in Firefox 136, Thunderbird 136, Firefox ESR 128.8, and Thunderbird 128.8
CVE-2025-1943
Memory safety bugs fixed in Firefox 136 and Thunderbird 136


Thunderbird 136.0 についての一般的な情報は Thunderbird 136.0 リリースノート を参照いただきたい。

アップデート及びシステム要件

Thunderbird 136.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。

Thunderbird 136.0 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 136.0 システム要件 を参照されたい。

ダウンロード:
MZLA Technologies
リリースノート:
136.0, 128.8.0esr
セキュリティアドバイザリ:
MFSA 2025-17 (136.0), MFSA 2025-18 (128.8.0esr)

コメント 3 件 - “Thunderbird 136 がリリースされた”

  1. とおりすがり :

    ダークモードでメッセージペインだけ背景白いの気に入ってたのに、Tbはメジャーバージョンアップの度に余計なことするなぁ・・・ Nostalgyもまた動かんくなるし😠

  2. 名無し :

    -compose は廃止?

  3. とおりすがり :

    Nostalgy復活!
    https://github.com/opto/nostalgy-xpi/releases/tag/v4.5.32

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