Firefox 131 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2024 年 10 月 1 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 131.0 をリリースした。延長サポート版である Firefox ESR もバージョン 128.3.0 および 115.16.0 がリリースされている。
Firefox 131.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- 位置情報などのユーザー権限を一時的に許可できるようになった。1 時間経過あるいはタブを閉じると一時的な許可は除去される
- 新機能
- バックグラウンドタブにマウスをホバーしたときにタブプレビューが表示されるようになった。タブを切り替えることなく目的のタブを探すことができる
- 新機能
- 翻訳の既定の言語をサジェストするとき、以前翻訳に利用したことのある言語を推測に含めるようになった
- 新機能
shift
–エンター
/shift
–クリック
を使用して検索バーが空のとき、検索エンジンのホームページへ誘導する機能を再導入- 変更
- Firefox 翻訳 が以下の言語をサポート:
- スウェーデン語
- 変更
- タブの一覧表示 (すべてのタブのリスト) メニューのアイコンを刷新
- Enterprise
- エンタープライズ用途向けの詳細は Firefox for Enterprise 131 リリースノート を参照されたい
- Developer
- SVG 2 へのアップデートの一環として、
SVGGraphicsElement.nearestViewportElement
およびSVGGraphicsElement.farthestViewportElement
を正式に除去。これらのプロパティについては 2 月以降廃止に向けた警告が出るようになっている - Developer
- テキストフラグメントをサポート。特別な URL フラグメントにより、ウェブドキュメント内のテキストの特定の部分に直接リンクできるようになる (詳細)
- Web Platform
Secure
アトリビュートが含まれていない場合、SameSite=None
Cookie が拒絶されるようになった- Web Platform
- Cookies Having Independent Partitioned State (CHIPS) をサポート。サードパーティー Cookie を、トップレベルサイトごとに分離して保存する (詳細)
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 13 件、重要度区分において 高 7 件、中 3 件、低 3 件が修正されている。
- CVE-2024-9391
- Prevent users from exiting full-screen mode in Firefox Focus for Android
- CVE-2024-9392
- Compromised content process can bypass site isolation
- CVE-2024-9393
- Cross-origin access to PDF contents through multipart responses
- CVE-2024-9394
- Cross-origin access to JSON contents through multipart responses
- CVE-2024-9395
- Specially crafted filename could be used to obscure download type
- CVE-2024-9396
- Potential memory corruption may occur when cloning certain objects
- CVE-2024-9397
- Potential directory upload bypass via clickjacking
- CVE-2024-9398
- External protocol handlers could be enumerated via popups
- CVE-2024-9399
- Specially crafted WebTransport requests could lead to denial of service
- CVE-2024-9400
- Potential memory corruption during JIT compilation
- CVE-2024-9401
- Memory safety bugs fixed in Firefox 131, Firefox ESR 115.16, Firefox ESR 128.3, Thunderbird 131, and Thunderbird 128.3
- CVE-2024-9402
- Memory safety bugs fixed in Firefox 131, Firefox ESR 128.3, Thunderbird 131, and Thunderbird 128.3
- CVE-2024-9403
- Memory safety bugs fixed in Firefox 131 and Thunderbird 131
Firefox 131.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN および Mozilla Developer YouTube チャネル を参照されたい。
アップデート及びシステム要件
Firefox 131.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、80 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox 131.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 131 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- 131.0, ESR 128.3.0, 115.16.0
- リリースノート:
- 131.0, ESR 128.3.0, ESR 115.16.0
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2024-46 (131.0), MFSA 2024-47 (ESR 128.3.0), MFSA 2024-48 (ESR 115.16.0)
- 修正されたバグ:
- 131.0, ESR 128.3.0, ESR 115.16.0 (英語)