Thunderbird 115.3.0 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2023 年 9 月 26 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 115.3.0 をリリースした。
Thunderbird 115.3.0 は Firefox ESR 115.3 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 115.3 相当となっている。
Thunderbird 115.3.0 での新機能や改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 修正
- ホスト名がドット (“.”) で終わるプロファイルをインポートできない問題を修正
- 修正
- プレビューでメッセージヘッダーがたまに消えることがある問題を修正
- 修正
- 既存のフォルダーのタイプのフラグ設定で、子フォルダーが統合フォルダービューに追加されない問題を修正
- 修正
- メッセージの一時ファイルの削除が行われず、メッセージの送信に失敗することがある問題を修正
- 修正
- メッセージ作成ウインドウのステータスバーを非表示にできない問題を修正
- 修正
- プレビューでメッセージヘッダーが断続的に消えることがある問題を修正
- 修正
- Thunderbird 102.6.1 以前に作成されたプロファイルで OAuth2 認証が機能しないことがある問題を修正
- 修正
- バーティカルビューにおいて、メッセージリスト上の復号された件名が省略記号 (“…”) で表示される問題を修正
- 修正
- メッセージリストで、アドレスの省略表示設定 (mail.showCondensedAddresses) が機能しない問題を修正
- 修正
- IMAP UTF-8 が有効な場合、非 ASCII 文字を含むフォルダーに迷惑メールフォルダーを 割り当てられない問題を修正
- 修正
- メッセージの読み込み完了までメッセージヘッダーが表示されないことから、巨大な画像を含むメッセージの表示で著しい遅延が発生する問題を修正
- 修正
- RSS フィード内の巨大な SVG 形式のファビコンが表示されない問題を修正
- 修正
- コンテキストメニューアイテムにホバーしたときに背景色が表示されない問題を修正
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 5 件、重要度区分において 高 4 件、中 1 件が修正されている。
- CVE-2023-5168
- Out-of-bounds write in FilterNodeD2D1
- CVE-2023-5169
- Out-of-bounds write in PathOps
- CVE-2023-5171
- Use-after-free in Ion Compiler
- CVE-2023-5174
- Double-free in process spawning on Windows
- CVE-2023-5176
- Memory safety bugs fixed in Firefox 118, Firefox ESR 115.3, and Thunderbird 115.3
Thunderbird 115.3.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 115.3.0 についての一般的な情報は Thunderbird 115.3.0 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 115.3.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 115.0 系列のユーザには自動アップデート経由で通知されるほか、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Thunderbird 115.3.0 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2023-43
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)