Thunderbird 102.4.0 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2022 年 10 月 19 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 102.4.0 をリリースした。
Thunderbird 102.4.0 は Firefox ESR 102.4 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 102.4 相当となっている。
本バージョンは、Thunderbird 91.13.1 からの自動更新が有効となっている。
Google カレンダーの予定の同期および表示に問題が発生しており、現在 Mozilla と Google が解決にあたっている (Thunderbird 上で予定が見えなくなっていても、Google カレンダーのサーバー上には正しく予定が保存されている)。
Thunderbird 102.4.0 での新機能や改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 変更
- Thunderbird 102 のプロファイルインポートツールによって破損した OpenPGP 鍵ストレージを自動的に修復するようになった
- 修正
- 巨大なフォルダー (13000 程度のメッセージを含む) への POP メッセージのダウンロードによって一時的にフリーズする問題を修正
- 修正
- Windows: 件名に特殊文字を含むメッセージの転送に失敗する問題を修正
- 修正
- 添付ファイル名に Unicode 文字を含んでいると FileLink でのリンクの追加に失敗する問題を修正
- 修正
- アドレス帳から連絡先を削除してもそのまま表示しようとする問題を修正
- 修正
- アドレス帳を印刷してもすべての連絡先の詳細が含まれない問題を修正
- 修正
- 名前プロパティを含まない CardDAV 連絡先を Google 連絡先に保存できない問題を修正
- 修正
- “カレンダーを公開” が機能しない問題を修正
- 修正
- カレンダーのデータベースストレージを改善
- 修正
- CalDAV サーバーからのエラー応答を誤って取り扱うことでカレンダーから予定が削除されてしまうことがある問題を修正
- 修正
- 外観と UX を改善
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 4 件、重要度区分において 高 2 件、中 2 件が修正されている。
- CVE-2022-42927
- Same-origin policy violation could have leaked cross-origin URLs
- CVE-2022-42928
- Memory Corruption in JS Engine
- CVE-2022-42929
- Denial of Service via window.print
- CVE-2022-42932
- Memory safety bugs fixed in Thunderbird 102.4
Thunderbird 102.4.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 102.4.0 についての一般的な情報は Thunderbird 102.4.0 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 102.4.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 102 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Thunderbird 102.4.0 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2022-46
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)