Thunderbird 78.8.1 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2021 年 3 月 8 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 78.8.1 をリリースした。
Thunderbird 78.8.1 は Firefox ESR 78 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 78.7 相当となっている。
Thunderbird 78.0 より、アドオンのサポートについて大きな変更が行われている。Firefox と同様、旧式のアドオンのサポートが終了し、MailExtension 形式のみのサポートとなる。現在利用中のアドオンが更新されているか確認されたい。
Thunderbird 78.8.1 での新機能や改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 修正
- 以前に受信したメッセージが未読の場合、それ以降に受信したメッセージに対する新着通知が発生しない問題を修正
- 修正
- 複数の添付ファイルの保存の際に、保存先フォルダーの指定が記憶されない問題を修正
- 修正
- “-mail <URL>” を用いたコマンドラインからメッセージを開けない問題を修正
- 修正
- 自動アカウント設定がプロバイダーのメールアドレスとアカウント名を利用しない問題を修正
- 修正
- 新しく追加された差出人情報が、アカウントマネージャーを一度閉じて開き直さないと表示されない問題を修正
- 修正
- アカウント設定において、UTF-8 データを正しく扱えない問題を修正
- 修正
- IMAP サーバーへの巨大なメッセージのコピーにおいて、タイムアウトエラーの表示が早すぎることがある問題を修正
- 修正
- OpenPGP: 鍵のインポートに関する多くのエラーの修正
- 修正
- OpenPGP: 送信メッセージに添付された公開鍵に “Content-Description” がセットされない問題を修正
- 修正
- アドレス帳: CardDAV の同期エラーが発生すると、Thunderbird を再起動するまで再同期が行われない問題を修正
- 修正
- カレンダー: CalDAV カレンダーのキャッシュモードを変更すると、アカウントのユーザー名が失われることがある問題を修正
- 修正
- カレンダー: アドオンによるカレンダーが再起動後に表示されないことがある問題を修正
- 修正
- カレンダー: 繰り返しの予定のプレビューにおいて、ダイアログに十分なスペースがあってもそれを利用しない問題を修正
- 修正
- インストーラー: 更新時に distribution フォルダーを維持するオプションが機能しない問題を修正
Thunderbird 78.8.1 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 78.8.1 についての一般的な情報は Thunderbird 78.8.1 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 78.8.1 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 68 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Thunderbird 78.8.1 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 78.8.1 システム要件 を参照されたい。Firefox 78 と同様 Linux における最低システム要件が変更されており、GNU libc 2.17, libstdc++ 4.8.1, GTK+ 3.14 以降が必要となる (バージョン 68 までは GNU libc 2.17, libstdc++ 4.7 以降であった)。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Thunderbird 78.8.1 リリースノート
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)