Thunderbird 78.6.1 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2021 年 1 月 11 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 78.6.1 をリリースした。
Thunderbird 78.6.1 は Firefox ESR 78 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 78.6 相当となっている。
Thunderbird 78.0 より、アドオンのサポートについて大きな変更が行われている。Firefox と同様、旧式のアドオンのサポートが終了し、MailExtension 形式のみのサポートとなる。現在利用中のアドオンが更新されているか確認されたい。
Thunderbird 78.6.1 での新機能や改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 変更
- MailExtensions: browserAction, composeAction, messageDisplayAction ツールバーボタンがラベルおよび default_label 属性をサポートした
- 修正
- クイック検索で検索結果が 0 件になった場合にグローバル検索として再検索できない問題を修正
- 修正
- メッセージ検索ツールバーに関する修正
- 修正
- 非常に長い件名の行によってメッセージ作成および表示ウインドウの表示が異常になる問題を修正
- 修正
- メッセージ作成ウインドウ: 自動補完が行われていない宛先のアドレスが、送信ボタンをクリックしたときに消えてしまう問題を修正
- 修正
- メッセージ作成ウインドウ: 何も編集せず、宛先フィールドからタブによって移動しただけの新規メッセージが「変更」とマークされなくなった
- 修正
- MS Exchange サーバー上のアカウントの自動設定に関する修正
- 修正
- LDAP アドレス帳の安定性に関する修正
- 修正
- 不正な vcard を添付ファイルとして持つメッセージをプレビューウインドウで表示しても「既読」とならない問題を修正
- 修正
- チャット: XMPP 接続について TLS 証明書の例外を追加できない問題を修正
- 修正
- カレンダー: システムのタイムゾーンを適切に検出できないことがある問題を修正
- 修正
- カレンダー: 繰り返しの予定の編集において「詳細」の内容が空白になることがある問題を修正
- 修正
- 印刷に関する多くの修正
- 修正
- 外観とテーマの改善
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 1 件、重要度区分において 最高 1 件が修正されている。
Thunderbird 78.6.1 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 78.6.1 についての一般的な情報は Thunderbird 78.6.1 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 78.6.1 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 68 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Thunderbird 78.6.1 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 78.6.1 システム要件 を参照されたい。Firefox 78 と同様 Linux における最低システム要件が変更されており、GNU libc 2.17, libstdc++ 4.8.1, GTK+ 3.14 以降が必要となる (バージョン 68 までは GNU libc 2.17, libstdc++ 4.7 以降であった)。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Thunderbird 78.6.1 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2021-02
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)