Thunderbird 68.6 がリリースされた
Thunderbird コミュニティは米国時間 2020 年 3 月 12 日、新機能の追加及び安定性の問題を修正した Thunderbird のマイナーアップデート版である Thunderbird 68.6.0 をリリースした。
Thunderbird 68.6.0 は Firefox 68 と同じレンダリングエンジンを搭載しており、バックエンドも Firefox ESR 68.6 相当となっている。
Thunderbird 68.6.0 では、Thunderbird 60 からの自動アップグレードが行われる。カレンダーアドオンである Lightning をインストールしている場合、こちらも新しい Thunderbird に適合したバージョンへの自動アップデートが行われる。 Lightning に関して問題が発生した場合には、トラブルシューティング記事 を参照されたい。
Thunderbird 68.6.0 での新機能や改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- 新しいプロファイルで起動する際にポップアップウインドウを表示するようになった
- 変更
- 部分アップデートにより、ダウンロードサイズを小さくできるようになった
- 修正
- 特定の環境において、quoted-printable エンコードされた HTML メッセージに対してメッセージ本文の検索が機能しない問題を修正
- 修正
- 「新着メッセージをすべて受信」が OAuth2 認証された IMAP アカウントに対して機能しない問題を修正
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 7 件、重要度区分において 高 4 件、中 3 件が修正されている。
- CVE-2020-6805
- Use-after-free when removing data about origins
- CVE-2020-6806
- BodyStream::OnInputStreamReady was missing protections against state confusion
- CVE-2020-6807
- Use-after-free in cubeb during stream destruction
- CVE-2020-6811
- Devtools’ ‘Copy as cURL’ feature did not fully escape website-controlled data, potentially leading to command injection
- CVE-2019-20503
- Out of bounds reads in sctp_load_addresses_from_init
- CVE-2020-6812
- The names of AirPods with personally identifiable information were exposed to websites with camera or microphone permission
- CVE-2020-6814
- Memory safety bugs fixed in Thunderbird 68.6
Thunderbird 68.6.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 68.6.0 についての一般的な情報は Thunderbird 68.6.0 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 68.6.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 60 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Thunderbird 68.6.0 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 68.6.0 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- thunderbird.net
- リリースノート:
- Thunderbird 68.6.0 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2020-10
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)