Thunderbird 60.4.0 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2018 年 12 月 20 日、Thunderbird 60.3.3 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Thunderbird 60.4.0 をリリースした。
Thunderbird 60.4.0 での改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- WebExtension において FileLink アドオン (添付ファイルをリンク共有するもの) を可能にする FileLink API の実装 (WeTransfer および Dropbox によるアドオン提供が計画中)
- 修正
- あまり一般的ではない文字セット (cp932, cp936) のメッセージのデコードで発生する問題を修正
- 修正
- 下書きフォルダー (他の特別および仮想フォルダーを含む) 内の新しいメッセージは、新着メッセージ通知の対象とならなくなった
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 6 件、重要度区分において 最高 1 件、高 4 件、低 1 件が修正されている。
- CVE-2018-17466
- Buffer overflow and out-of-bounds read in ANGLE library with TextureStorage11
- CVE-2018-18492
- Use-after-free with select element
- CVE-2018-18493
- Buffer overflow in accelerated 2D canvas with Skia
- CVE-2018-18494
- Same-origin policy violation using location attribute and performance.getEntries to steal cross-origin URLs
- CVE-2018-18498
- Integer overflow when calculating buffer sizes for images
- CVE-2018-12405
- Memory safety bugs fixed in Firefox 64, Firefox ESR 60.4, and Thunderbird 60.4
既知の問題
- 未解決
- 新着メッセージ通知の音をカスタマイズしているとクラッシュする。システムの通知音を使うことで回避可能
- 未解決
- Mozilla プラットフォームの変更により、Windows のネットワーク共有においてドライブレターが割り当てられていたプロファイルは、UNC で認識される
- 未解決
- いくつかのサーバーへの CalDav アクセスが機能しない。network.cookie.same-site.enabled を false とすることで回避できる
- 未解決
- チャット: Twitter.com での API の変更により、Twitter が機能しない
Thunderbird 60.4.0 についての一般的な情報は Thunderbird 60.4.0 リリースノート を参照いただきたい。
Thunderbird 60.4.0 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 5 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Thunderbird 60.4.0 リリースノート
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)