Thunderbird 60.2.1 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2018 年 10 月 2 日、Thunderbird 60.0 リリース後に明らかとなった不具合を修正した Thunderbird 60.2.1 をリリースした。
Thunderbird 60.1 および 60.2 のリリースはキャンセルされている他、60.0 では無効化されていた自動アップデートが再開されている。
Thunderbird 60.2.1 での改良点は次のとおり。
新機能及び改良点
- 変更
- カレンダー: 週の開始日と勤務日の既定値を、選択した日時のフォーマットに従って変更するようになった (OS の設定変更後に Thunderbird を再起動する必要がある)
- 変更
- カレンダー: Photon スタイルのアイコンセットに変更
- 修正
- Google Mail あるいはカレンダーの OAuth2 認証が有効になっているとマスターパスワードが複数回要求される問題を修正
- 修正
- メールアドレスの自動補完のポップアップにおいてスクロールバーが機能しない問題を修正
- 修正
- メッセージ編集画面のセキュリティ情報ダイアログに、証明書の状況が表示されない問題を修正
- 修正
- アドオンマネージャーの検索結果やテーマ表示中のリンクが外部ブラウザーで開かれてしまう問題を修正
- 修正
- 特定の IMAP プロバイダーにおいて、ローカライズされた Thunderbird では “Drafts” および “Sent” フォルダーが正しくローカライズされて表示されない問題を修正 (特にフランス語版)
- 修正
- 件名が空白のメッセージに返信すると、Re: が 2 つ挿入される問題を修正 (Thunderbird 60.0 では機能していなかった)
- 修正
- スペルチェックにおいて、アポストロフィが付いている単語のマークが消えてしまう問題を修正 (Thunderbird 60.0 では機能していなかった)
- 修正
- カレンダー: 週の開始日を設定できない問題を修正
- 修正
- カレンダー: イベントやメールでのスケジュールの切り取り・削除に関する複数の問題を修正
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 7 件、重要度区分において 最高 1 件、高 2 件、中 3 件、低 1 件が修正されている。
- CVE-2018-12377
- Use-after-free in refresh driver timers
- CVE-2018-12378
- Use-after-free in IndexedDB
- CVE-2018-12379
- Out-of-bounds write with malicious MAR file
- CVE-2018-16541
- Proxy bypass using automount and autofs
- CVE-2018-12385
- Crash in TransportSecurityInfo due to cached data
- CVE-2018-12383
- Setting a master password post-Firefox 58 does not delete unencrypted previously stored passwords
- CVE-2018-12376
- Memory safety bugs fixed in Firefox 62, Firefox ESR 60.2, and Thunderbird 60.2.1
既知の問題
- 未解決
- チャット: Twitter.com での API の変更により、Twitter が機能しない (近日中に解決の見込み)
Thunderbird 60.2.1 についての一般的な情報は Thunderbird 60.2.1 リリースノート を参照いただきたい。
Thunderbird 60.2.1 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、Mozilla ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロードできる。既存の Thunderbird 5 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、ヘルプメニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
- ダウンロード:
- Mozilla
- リリースノート:
- Thunderbird 60.2.1 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- MFSA 2018-25
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)