Thunderbird 31 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2014 年 7 月 22 日、安定性及びセキュリティ問題を修正した Thunderbird のメジャーアップデート版である Thunderbird 31.0 をリリースした。24.7.0 も継続してリリースされている。
Thunderbird 31.0 は Firefox 31.0 と同じレンダリングエンジン Gecko 31 を搭載しており、バックエンドも Firefox 31.0 相当となっている。
なお、Thunderbird 31.0 の起動時にクラッシュするバグが 2 件報告されており (Bug 1005336, Bug 1042637)、これらのバグが発生する場合には 24.7.0 の使用が推奨されている。
Thunderbird 31.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- 名前もしくはメールアドレスの一部を入力することで、補完が利用できるようになった (Bug 529584)
- 新機能
- ニュースグループへのメール作成時にニュースグループ名が補完されるようになった (Bug 61491)
- 新機能
- NTLMv2 以前の安全でない NTLM 認証が利用できなくなった (Bug 828183)
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 10 件、重要度区分において最高 3 件、高 5 件、中 2 件が修正されている。
- MFSA 2014-66
- リダイレクトを通じた iframe サンドボックスの同一生成元アクセス
- MFSA 2014-65
- 非標準文字エンコーディングによる誤った証明書解析
- MFSA 2014-64
- 高品質画像拡大時の Skia ライブラリにおけるクラッシュ
- MFSA 2014-63
- 信頼済みキャッシュにおける証明書操作時の解放後使用
- MFSA 2014-62
- Cesium JavaScript ライブラリ使用時の WebGL における悪用可能なクラッシュ
- MFSA 2014-61
- FireOnStateChange イベントによる解放後使用
- MFSA 2014-59
- DirectWrite フォント処理における解放後使用
- MFSA 2014-58
- 誤った制御メッセージ順に起因する Web Audio における解放後使用
- MFSA 2014-57
- Web Audio 再生バッファリング中のバッファオーバーフロー
- MFSA 2014-56
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:31.0 / rv:24.7)
Thunderbird 31.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 31.0 についての一般的な情報は Thunderbird 31.0 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 31.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla Japan ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Thunderbird 5 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Thunderbird メニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Thunderbird 31.0 の利用に必要なシステム要件については、Thunderbird 31.0 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- Mozilla Japan
- リリースノート:
- Thunderbird 31.0 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- Thunderbird 31 で修正済み
- 修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)
2014/07/29 - 12:39:28 -
Thunderbird 24.7.0 日本語版のダウンロードリンクです:
Windows 版
Mac 版
Linux 版
ついでにリリースノート。
http://www.mozilla.jp/thunderbird/24.7.0/releasenotes/