SeaMonkey 2.26 がリリースされた
Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している The SeaMonkey® Project は米国時間 2014 年 5 月 2 日、安定性及びセキュリティ問題を修正を含む SeaMonkey のメジャーアップデート版である SeaMonkey 2.26 をリリースした。
SeaMonkey 2.26 は Firefox 29 と同じレンダリングエンジン Gecko 29 を搭載しており、バックエンドも Firefox 29/Thunderbird 29 Beta 相当となっている。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Chatzilla、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。
SeaMonkey 2.26 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- SeaMonkey
- メッセージを転送する際のデリミタがカスタマイズ可能になった
- SeaMonkey
- メッセージに返信する際に、署名を除去しないオプションが追加された
- 新機能
- Gamepad API が利用できるようになった (詳細)
- 変更
- プライバシー保護のため、navigator.plugins が数え上げできなくなった
- 開発者
- ECMAScript の国際化 API が利用できるようになった
- 開発者
- ベンダ接頭辞なしで ‘box-sizing’ が利用可能になった (詳細)
- 開発者
- SharedWorker が標準的に利用可能になった
- 開発者
- CSS3 Variables を利用できるようになった
- 開発者
- Web Worker から Console オブジェクトを参照できるようになった
- 開発者
- Promises が標準的に利用可能になった
- 開発者
- <input type=number> が利用可能になった
- 開発者
- <input type=color> が利用可能になった
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 12 件、重要度区分において最高 4 件、高 6 件、中 2 件が修正されている。
- MFSA 2014-47
- デバッガによる JavaScript を使った XrayWrappers 回避
- MFSA 2014-46
- nsHostResolve における解放後使用
- MFSA 2014-45
- ワイルドカード証明書の不正確な IDNA ドメイン名一致
- MFSA 2014-44
- imgLoader における画像リサイズ中の解放後使用
- MFSA 2014-43
- 履歴遷移を通じたクロスサイトスクリプティング (XSS)
- MFSA 2014-42
- Web Notification API を通じた特権昇格
- MFSA 2014-41
- Cairo における境界外書き込み
- MFSA 2014-39
- HTML 動画用の Text Track Manager における解放後使用
- MFSA 2014-38
- 非 XBL オブジェクトを XBL として使用した場合に生じるバッファオーバーフロー
- MFSA 2014-37
- JPEG 画像デコード中の境界外読み取り
- MFSA 2014-36
- Web Audio におけるメモリ破壊
- MFSA 2014-34
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:29.0 / rv:24.5)
SeaMonkey 2.26 での修正は New Features and Fixes を参照されたい。
アップデート及びシステム要件
SeaMonkey 2.26 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト より日本語を含む 24 言語に対応した各言語版がダウンロード可能である。既存の SeaMonkey ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、手動でアップデートすることも可能だ。
SeaMonkey 2.26 の利用に必要なシステム要件については、System Requirements を参照されたい。
- ダウンロード:
- SeaMonkey® Project
- リリースノート:
- SeaMonkey 2.26 release notes
- セキュリティアドバイザリ:
- SeaMonkey 2.26 で修正済み
- 修正されたバグ:
- New Features and Fixes (英語)