Firefox 29 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2014 年 4 月 29 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 29.0 をリリースした。Firefox 29 はユーザインターフェイスに新デザイン Australis が採用され、2011 年にリリースされた Firefox 4 以来の大きな変更が行われている。
また 延長サポート版 である Firefox ESR バージョン 24.5.0 も同時にリリースされており、こちらはこれまでと同じユーザインターフェイスを維持している。
Firefox 29.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- カスタマイズモードを一新 (詳細)
- 新機能
- メニューによく使われる機能がまとめられ、表示位置が右側に移動した
- 新機能
- タブのデザイン変更及び、非アクティブタブを目立たなく表示するようになった
- 新機能
- Firefox 29 の新機能をブラウザ上で体験できるインタラクティブツアーを追加
- 新機能
- Firefox アカウントを作成することで Firefox Sync が設定されるようになった (詳細)
- 新機能
- Gamepad API が利用できるようになった (詳細)
- 新機能
- en-USロケールで使用されている場合、検索バーでの Yahoo 検索に HTTPS を利用するようになった
- 新機能
- マレー語 [ma] を追加
- 変更
- W3C Web Notification による通知をクリックすると、その通知を発行したページの表示されているタブへ切り替わるようになった
- 開発者
- ベンダ接頭辞なしで ‘box-sizing’ が利用可能になった (詳細)
- 開発者
- Web Worker から Console オブジェクトを参照できるようになった
- 開発者
- Promises が標準的に利用可能になった
- 開発者
- SharedWorker が標準的に利用可能になった
- 開発者
- <input type=number> が利用可能になった
- 開発者
- <input type=color> が利用可能になった
- 開発者
- ECMAScript の国際化 API が利用できるようになった
- 開発者
- アドオンバーの廃止 (アドオンバー上のコンテンツはナビゲーションバーへ移動される)
- 開発者
- URLSearchParamが実装された (詳細)
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 14 件、重要度区分において最高 4 件、高 7 件、中 3 件が修正されている。
- MFSA 2014-47
- デバッガによる JavaScript を使った XrayWrappers 回避
- MFSA 2014-46
- nsHostResolve における解放後使用
- MFSA 2014-45
- ワイルドカード証明書の不正確な IDNA ドメイン名一致
- MFSA 2014-44
- imgLoader における画像リサイズ中の解放後使用
- MFSA 2014-43
- 履歴遷移を通じたクロスサイトスクリプティング (XSS)
- MFSA 2014-42
- Web Notification API を通じた特権昇格
- MFSA 2014-41
- Cairo における境界外書き込み
- MFSA 2014-40
- Android 版 Firefox のロケーションバー抑制
- MFSA 2014-39
- HTML 動画用の Text Track Manager における解放後使用
- MFSA 2014-38
- 非 XBL オブジェクトを XBL として使用した場合に生じるバッファオーバーフロー
- MFSA 2014-37
- JPEG 画像デコード中の境界外読み取り
- MFSA 2014-36
- Web Audio におけるメモリ破壊
- MFSA 2014-35
- Mozilla Maintenance Service インストーラを通じた特権昇格
- MFSA 2014-34
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:29.0 / rv:24.5)
既知の問題
- 未解決
- セッション復元時に Extended Validation 証明書が表示されない場合がある (この問題はセキュリティには影響しない) (Bug 995801)
- 未解決
- KB2670838 (MSIE 10 を動作させるために必要なアップデート) がインストールされた Windows 7 でのテキスト描画に不具合が生じる (Windows 8.1 での回避策はこちらを参照) (Bug 812695)
Firefox 29.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN を参照されたい。
アップデート及びシステム要件
Firefox 29.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla Japan ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、85 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ
Firefox 29.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 29 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- Mozilla Japan
- リリースノート:
- Firefox 29.0 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- Firefox 29.0 で修正
- 修正されたバグ:
- Complete list of changes in the Firefox 29 (英語)
2020/09/23 - 14:11:40 -
[…] Firefox 29 がリリースされた(MozillaZine) […]