Firefox 28.0 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2014 年 3 月 18 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 28.0 をリリースした。延長サポート版 である Firefox ESR バージョン 24.4.0 も同時にリリースされている。
Firefox 28.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- VP9 でエンコードされた動画を再生できるようになった
- 新機能
- Mac OS X: 通知センターが web notifications をサポート
- 新機能
- HTML5 の video 要素や audio 要素で音量調節が可能になった
- 新機能
- Opus を利用した WebM 動画を再生できるようになった
- 変更
- spdy/2 を利用できなくなったため、spdy/3 が実装された (spdy/3 に対応しないサーバとは http/1 で通信を行う)
- 開発者
- MathML 2.0 の mathvariant 属性が利用できるようになった
- 開発者
- バックグラウンドスレッドのハングアップが通知されるようになった
- 開発者
- multi-line flexbox が利用できるようになった
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 18件、重要度区分において最高 5 件、高 3 件、中 7 件、低 3 件が修正されている。
- MFSA 2014-32
- 中性化後の TypedArrayObject を通じた境界外書き込み
- MFSA 2014-31
- 中性 ArrayBuffer オブジェクトを通じた境界外読み書き
- MFSA 2014-30
- TypeObject における解放後使用
- MFSA 2014-29
- WebIDL に実装された API を用いた特権昇格
- MFSA 2014-28
- feDisplacementMap を通じた SVG フィルタの情報漏えい
- MFSA 2014-27
- Cairo における PDF フォントレンダリング中のメモリ破壊
- MFSA 2014-26
- MathML のポリゴンレンダリングを通じた情報漏えい
- MFSA 2014-25
- Firefox OS の DeviceStorageFile オブジェクトが相対パスエスケープに対して脆弱
- MFSA 2014-24
- Android 版クラッシュレポーターが外部から操作可能
- MFSA 2014-23
- data: 文書の Content Security Policy がセッション復元機能によって保存されない
- MFSA 2014-22
- 別ドメインへの WebGL コンテンツ注入
- MFSA 2014-21
- 「リンクを新しいタブで開く」を通じたローカルファイルへのアクセス
- MFSA 2014-20
- onbeforeunload と JavaScript ページ遷移による DOS 攻撃
- MFSA 2014-19
- WebRTC 許可設定確認ダイアログにおける偽装攻撃
- MFSA 2014-18
- crypto.generateCRMFRequest がキーの型を検証していない
- MFSA 2014-17
- WAV ファイルデコーディング中の境界外読み取り
- MFSA 2014-16
- 更新中に展開されるファイルが常に読み取り専用となっていない
- MFSA 2014-15
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:28.0 / rv:24.4)
既知の問題
- 未解決
- apprtc.appsort.com でエコー除去が機能しない (Bug 974537)
- Firefox 28 では未解決
- Firefox 29で解決
- 未解決
- KB2670838 (MSIE 10 を動作させるために必要なアップデート) がインストールされた Windows 7 でのテキスト描画に不具合が生じる。Windows 8.1 での回避策はこちらを参考に (Bug 812695)
Firefox 28.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org Bug Fixes (英語) を、一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN を参照されたい。
アップデート及びシステム要件
Firefox 28.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla Japan ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、85 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ
Firefox 28.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 28 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- Mozilla Japan
- リリースノート:
- リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- Firefox 28.0 で修正
- 修正されたバグ:
- Complete list of changes in the Firefox 28 (英語)