SeaMonkey 2.6 がリリースされた
Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している The SeaMonkey® Project は、米国時間 2011 年 12 月 20 日、セキュリティ問題を修正した SeaMonkey 2.6 をリリースした。
SeaMonkey 2.6 は Firefox 9 と同じレンダリングエンジン Gecko 9 を搭載しており、バックエンドも Firefox 9/Thunderbird 9 相当となっている。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Chatzilla、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。
SeaMonkey 2.6 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
改良点
- HTML5 コンテキストメニューに対応
- 印刷プレビュー機能の追加 (Composer)
- 「SeaMonkey について」における更新チャンネルの明示
- 型推論の追加による JavaScript のパフォーマンス向上
- JavaScript を通じた Do Not Track 設定の確認 が可能になった
- CSS font-stretch プロパティ に対応
- CSS text-overflow プロパティ の対応を改善
- HTML5、MathML、CSS などの標準対応を改善
- いくつかの安定性に関わる問題を修正
セキュリティ修正
セキュリティ問題への修正は合計 6 件、重要度区分において最高 4 件、高 1 件、中 1 件が修正されている。
- MFSA 2011-58 video 要素を極端なサイズに拡大した場合に生じるクラッシュ
- MFSA 2011-57 プラグイン自体によってコンテンツが削除された場合に生じるクラッシュ (Mac)
- MFSA 2011-56 SVG アニメーションを通じた JavaScript 不要のキー判別
- MFSA 2011-55 nsSVGValue の領域外アクセス
- MFSA 2011-54 YARR 正規表現ライブラリにおける潜在的に悪用可能なクラッシュ
- MFSA 2011-53 様々なメモリ安全性の問題 (rv:9.0)
その他 SeaMonkey 2.6 での修正は New Features and Fixes を参照されたい。
SeaMonkey 2.6 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト より日本語を含む 24 言語に対応した各言語版がダウンロード可能である。既存の SeaMonkey ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、手動でアップデートすることも可能だ。SeaMonkey 2.5 と同じく、Windows では Windows 95、98、Me、NT4 では動作しないほか、Mac OS X においては 10.4 (Tiger) のサポートが終了する他、 PowerPC 環境での Max OS X のサポートも終了する。
- ダウンロード:
- SeaMonkey® Project
- リリースノート:
- SeaMonkey 2.6 Release Notes