Camino 2.1 がリリースされた
米国時間 2011 年 11 月 29 日、Camino Project は Gecko ベースの Mac OS X 専用ブラウザ、Camino のメジャーアップデートとなる Camino 2.1 をリリースした。
1年以上にわたる開発期間を経てリリースされた Camino 2.1 はレンダリングエンジンに Gecko 1.9.2 を搭載し、ブラウザ機能及びセキュリティ修正供 Firefox 3.6 と同等なり、動作環境も Firefox 3.6 と同じく Mac OS 10.4 以降となっている。
Camino 2.1 の新機能
- Web コンテンツへの対応:
- Gecko 1.9.2 の採用により、多数の問題修正と Web 標準への対応及びJavaScript パフォーマンスを改善。
- ロケーションバーのオートコンプリート機能強化:
- ロケーションバーに入力したページタイトルやアドレスを履歴とブックマークから検索して表示するようになった。
- プラグインの対応を変更:
- 他のアプリケーションも利用するプラグインで、危険性が判明している、または互換性に問題のあるバージョンのプラグインを無効化する。
- Camino のプロファイルフォルダにある “Internet Plug-Ins” フォルダへインストールしたプラグインは Camino “専用”のみとなる。
- 新しい設定により特定されたプラグインを無効にすることが可能。
- Camino は Java プラグインを含まなくなったため、Javaアプレットを実行する 必要があるユーザは Mac OS X バージョンに合わせた Java Plug-In 2 または Java Embedding Plugin のどちらかをインストールする必要がある。
- オフラインモード:
- Camino メニューにオフラインモードを切り替える「オフライン作業/オンラインにする」を追加。
- ステータスバー:
- ステータスバーの表示を切り替える「ステータスバーを隠す/ステータスバーを表示」メニュー項目を“表示”メニューに追加。
その他、Camino 2.1 での全ての変更点や 2.0 シリーズからの変更点については Camino 2.1 Release Notes – Complete を参照いただきたい。
既知の問題
- 環境設定のプライバシータブで「Cookie を受け入れる前に確認する」を選択している場合、ページに含まれる個別の Cookie に対して許可を求めるダイアログが表示される。
- サードパーティー製プラグインの PDF Browser Plugin version 2.4.x は Camino 2.1 と互換性がないため、PDF を表示したい場合は version 2.3.x を利用する。 *1
- 1Password は、特にツールバーをカスタマイズした環境での Camino のクラッシュ原因となっており、このケースに心当たりがある場合は 1Password より Camino を削除してみる。
- *1 PDF Browser Plugin version 2.3.2 のインストール
- version 2.4 がインストールされている環境に 2.3.2 (最終版) をインストールすると上書きされてしまうため、Camino のみで ver. 2.3.2 を利用したい場合は一手間掛けたインストールが必要となる。具体的には、現在 PDF Browser Plugin が /Library/Internet Plug-Ins (全てのユーザで使用) か ~/Library/Internet Plug-Ins (自分用にインストール) のどちらにインストールされているかを Finder より確認する。version 2.3.2 のインストーラを起動したら“インストール先を変更”ボタンを押して、されていなかった方を選びインストールを完了する。そのままでは他のブラウザで PDF Browser Plugin が 2 つ認識されるため、PDF Browser Plugin version 2.3.2 を Camino のプロファイル (~/Library/Application Support/Camino) の中の Internet Plug-Ins へ移動する (元のディレクトリに残らないように気をつけること)。
- これで Camino だけが PDF Browser Plugin version 2.3.2 を使うようになる。一方 Camino は 2.4.x と 2.3.2 の 2 つを認識するが、筆者の環境 (Mac OS X 10.7.2/Camino 2.1.1pre) で試してみた限りでは特に不具合は無いようだ。(これは about:config より無効にできるはずだが、プラグイン名が判らないため実行できていない)
ただし、PDF Browser Plugin version 2.3.2 の動作環境が Mac OS X 10.5 となっているため、特に Mac OS X 10.7 ユーザは今後の OS バージョンアップで不具合が発生する可能性もあるため、注意をされたい。
その他、Camino 2.1 の詳細な情報は Camino 2.1 Release Notes (英語) を参照されたい。
Camino 2.1 は日本語を含む 6 カ国語 から利用可能となっており、Camino Project ウェブサイトよりダウンロード可能である他、既存の Camino 2.0.x ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Camino メニューの “アップデートの確認” より手動で確認することもできる。
なお、Camino 2.1 の動作環境は、Gecko 1.9.2 ベースレンダリングエンジンへの変更に伴い Firefox 3.6 と同様 Mac OS 10.4 以降となっているため、Mac OS 10.3.9 ユーザは Camino 1.6.x を利用いただきたい。
- ダウンロード:
- Camino Project (Mac OS 10.4 以降)
- リリースノート:
- Camino 2.1 Release Notes (英語)