SeaMonkey 2.4 がリリースされた
Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している SeaMonkey Project は、米国太平洋夏時間 9 月 27 日、メジャーアップデートとなる SeaMonkey 2.4 をリリースした。
SeaMonkey 2.4 は Firefox 7 と同じレンダリングエンジン Gecko 7 を搭載しており、バックエンドも Firefox 7/Thunderbird 7 相当となっている。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Chatzilla、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。
SeaMonkey 2.3 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- メモリ使用量の大幅な削減
- 新しいレンダリングバックエンドの追加 による Canvas の処理の高速化 (Windows のみ)
- Firefox Sync における、ブックマークとパスワードの変更のほぼリアルタイムでの同期
- text-overflow: ellipsis に対応
- Web Timing 仕様 に対応
- 安定性に関わる問題への修正
セキュリティ修正
SeaMonkey 2.4 では、重要度区分において 最高 6 件、中 2 件のセキュリティ問題が修正されている。
- MFSA 2011-45 動作データに基づくキー操作の推測
- MFSA 2011-44 OGG ヘッダの読み込みにおける解放後使用の問題
- MFSA 2011-43 loadSubScript によって XPCNativeWrapper のスコープ引数が公開される問題
- MFSA 2011-42 YARR 正規表現ライブラリにおける潜在的に悪用可能なクラッシュ
- MFSA 2011-41 潜在的に悪用可能な WebGL のクラッシュ
- MFSA 2011-40 Enter キーの押下継続によるコードのインストール
- MFSA 2011-39 CRLF インジェクションによる複数 Location ヘッダへの対策
- MFSA 2011-36 様々なメモリ安全性の問題 (rv:7.0/1.9.2.23)
そのほか、すべての修正は What’s New in SeaMonkey 2.4 (英語)を、全般的な情報については SeaMonkey 2.4 リリースノート を参照されたい。
SeaMonkey 2.4 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト より日本語を含む 24 言語に対応した各言語版がダウンロード可能である。既存の SeaMonkey ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、手動でアップデートすることも可能だ。SeaMonkey 2.3 と同じく、Windows では Windows 95、98、Me、NT4 では動作しないほか、Mac OS X においては 10.4 (Tiger) のサポートが終了する他、 PowerPC 環境での Max OS X のサポートも終了する。
- ダウンロード :
- SeaMonkey Project
- リリースノート :
- SeaMonkey 2.4 Release Notes
- セキュリティアドバイザリ :
- SeaMonkey 2.4 で修正されたセキュリティ問題