Camino 2.0 がリリースされた
米国時間 2009 年 11 月 18 日、Camino Project は Gecko ベースの Mac OS X 専用ブラウザ、Camino のメジャーアップデートとなる Camino 2.0 をリリースした。
1年以上にわたる開発期間を経てリリースされた Camino 2.0 は、Firefox 3 で使われている Gecko 1.9 レンダリングエンジンをベースに、数多くのバグ修正と機能追加が行われ、14カ国語から利用可能となっている。Camino 2.0 の特徴と既知の問題は以下のとおり。また新機能については Camino. Features (英語) を参考いただきたい。
Camino 2.0 の特徴
- タブブラウジングの改良
- タブ一覧を表示する機能では、ウインドウ内に開いている全てのタブをサムネイル表示する。
- ドラッグ&ドロップでタブの並べ替えが可能。
- ⌘ + クリックでのデフォルト動作が「新規ウインドウで開く」から「新規タブで開く」に変更。
- セキュリティの新機能
- 悪意のあるサイトについての警告を表示する Google Safe Browsing をサポート。
- 無効または信頼されていない証明書を使用しているページで、エラーページを表示する。
- フル・コンテンツズーム
- Web ページの内容そのままに拡大・縮小表示。
- ダウンロードの通知
- Growl がインストールされている場合、Camino はダウンロード開始と完了の通知をおこなう。
- Mac OS X 10.5 以降ではダウンロードが完了時にダウンロードフォルダが Dock 上でバウンドする。
- 最近閉じたページ
- 履歴メニューに最近閉じたタブ 20 個を表示するサブメニューを追加。
- フルキーボードアクセスのサポート強化。
- フルキーボードアクセスが有効である場合のタブキーによる移動が、ウインドウ全体で正しく動作するようになった。
- 迷惑な表示の防止
- 例外リストにより「Flash アニメーションのブロック」をサイト単位で無効に、またコンテクストメニューの「このサイトの Flash 表示を許可」より例外リストへ簡単に追加可能。
- AppleScript の新機能
- ページ全体あるいは選択部分のテキストまたは HTML ソースを AppleScript によって取得可能。
- 各ブラウザウインドウの最前面のタブを対象に AppleScript サポートを可能に。
- Web コンテンツサポート
- Mozilla の Gecko 1.9.0 レンダリングエンジンの採用により、多くのバグ修正、プラグインのパフォーマンスおよび互換性向上、Web 標準へのサポート強化、JavaScript 1.8 のような新技術などを含む。
この他に、Mac OS X のキーチェーンアクセスのサポートも新機能に含まれる。
Camino 2.0 での変更点
- 全般
- フルスクリーン Flash ビデオからキーボードショートカットによる「タブを閉じる」でウィンドウが閉じていた問題を修正。
- フルスクリーン Flash ビデオ再生中に Exposé を使用すると、Flash のバグにより Camino がクラッシュする問題を回避。
- アニメーション GIF ファイルにおける“delete”キーによる「戻る」と“escape”キーによる「ストップ」のショートカット機能を元に戻した。
- Mac OS 10.6 上で、Growl レジストレーションが Camino のフォーカスを奪う問題を防ぐために built-in Growl framework をアップグレード。
- ブックマークと履歴
- Safari フォーマットでのエクスポートの際、誤ったファイル名に続く拡張子を使わないように修正。
- Opera 10 のブックマークインポートをサポート。
- 設定
- command + クリックでのデフォルト動作は、新しいウィンドウに代わって新しいタブで開くようになった。
- Cookie 例外を加える際、例外 “.sitename.tld” cookie を正しく扱う。
- Cookie 値に非アスキーが含まれる場合でも Cookie 保存リストに表示するようになった。
- プライバシーとセキュリティ
- 新たな認証局を、ふたたび信頼することが可能に。
- タブ
- タブは “title” プロパティのエイリアスとして “name” をサポートする。
- ユーザインターフェイス
- Mac OS 10.5 以降のビジュアルスタイルとの親和性を深めた、初期設定およびダウンロードのウィンドウとツールバーアイコンを採用。
既知の問題
- 「Cookie を受け入れる前に確認する」にチェックを入れている場合、Web ページから Cookie を受信する度にダイアログが表示される。
- ウインドウが最前面にない場合にスクロールバーがアクティブ表示になることがある。
- 互換性の無いサードパーティ製のプラグイン:
- Shockwave Player 10 とそれ以前のプラグインでは Camino 2 は Shockwave コンテンツを表示できない。これは Shockwave Player 11 以降をインストールする。
- バージョン 2.2.1.11 以前の Flip4Mac (F4M) プラグインには重大なレンダリングバグが存在するため、Flip4Mac 2.3.0.14 以降にアップグレードを行う。
- 古いバージョンの Adobe Flash プラグインを利用している場合、Flash コンテンツを含むページを数多く訪問した後に Camino が正しく動作しなくなることがある。この問題は Flash プラグイン バージョン 10.0 以降で修正されている。
動作環境
Gecko 1.9.0 ベースのレンダリングエンジンへの変更に伴い、Camino 2.0 の動作環境は Firefox 3 と同じく Mac OS 10.4 以降となっていることに注意してほしい。Mac OS 10.3.9 ユーザは Camino 1.6.x を利用いただきたい。
Camino 2.0 は、Camino Project ウェブサイトよりダウンロードできるほか、既存の Camino 1.6 ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Camino メニューの “アップデートの確認” より手動で確認することもできる。
- ダウンロード:
- Camino Project (Mac OS 10.4 以降)
- リリースノート:
- Camino 2 Release Notes (英語)
- 既知の問題:
- Known Issues (英語)
2009/12/05 - 22:49:02 -
[…] Camino 2 Release Notes (英語) 及び MozillaZine.jp リリースニュースの Camino 2.0 がリリースされた […]