Firefox 46 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2016 年 4 月 26 日、安定性及びセキュリティ問題の修正を含む Firefox のメジャーアップデート版である Firefox 46.0 をリリースした。延長サポート版 である Firefox ESR 45.1.0 および 38.8.0 も継続してリリースされている。
Firefox 46.0 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- JavaScript の Just In Time (JIT) コンパイラの セキュリティの面の改良
- 新機能
- GNU/Linux: GTK3 の統合
- 修正
- Google Docs におけるスクリーンリーダの空白文字の取り扱いに関する不具合を修正
- 修正
- クリップとマスクを利用している SVG 画像が拡大 / 縮小時に正しく描画されるようになった
- 変更
- WebRTC の性能と安定性の向上
- 開発者
- メモリツールで、ドミネーターツリーを表示するようになった
- 開発者
- パフォーマンスパネルでメモリ割り当てやガーベジコレクションを確認できるようになった
- 開発者
- スタイルエディタの @media ルールサイドバーから、レスポンシブデザインビューを起動できるようになった
- HTML5
- documents.elementsFromPoint に対応
- HTML5
- Web Crypto API が HKDF に対応
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 10 件、重要度区分において 最高 1 件、高 4 件、中 5 件が修正されている。
- MFSA 2016-48
- Firefox ヘルスレポートが信頼できないドメインからのイベントを受け付けている
- MFSA 2016-47
- JavaScript .watch() を通じた不正な HashMap エントリーへの書き込み
- MFSA 2016-46
- WebExtensions における chrome.tabs.update API を通じた特権昇格
- MFSA 2016-45
- CSP が multipart/x-mixed-replace で送信されたページに適用されない
- MFSA 2016-44
- CENC オフセットを用いた libstagefright におけるバッファオーバーフロー
- MFSA 2016-43
- 運動・方位センサーによる JavaScript を通じたユーザアクションの開示
- MFSA 2016-42
- Service Worker における解放後使用とバッファオーバーフロー
- MFSA 2016-41
- コンテンツプロバイダの許可設定回避が悪質なアプリケーションによるデータアクセスにつながる
- MFSA 2016-40
- Maintenance Service アップデータによるファイルの削除を通じた特権昇格
- MFSA 2016-39
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:46.0 / rv:45.1 / rv:38.8)
Firefox 46.0 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を、一般的な情報は リリースノート を、開発者向けの情報は MDN を参照されたい。
アップデート及びシステム要件
Firefox 46.0 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla Japan ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、80 以上の言語に対応した各国語版は 次世代ブラウザ Firefox – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Firefox 4 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Firefox メニューの “Firefox について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Firefox 46.0 の利用に必要なシステム要件については、Firefox 46 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- 46.0, ESR 45.1.0, 38.8.0
- リリースノート:
- 46.0, ESR 45.1.0, ESR 38.8.0
- セキュリティアドバイザリ:
- 46.0, ESR 45.1.0, ESR 38.8.0
- 修正されたバグ:
- 46.0, ESR 45.1.0, ESR 38.8.0 (英語)