Thunderbird 24 がリリースされた
Mozilla は米国時間 2013 年 9 月 17 日、安定性及びセキュリティ問題を修正した Thunderbird のメジャーアップデート版である Thunderbird 24 をリリースした。このバージョンより、延長サポート版 (ESR) は通常版へ統合された (ESR 17.0.9 も継続してリリースされている)。
Thunderbird 24 での新機能や改良点、セキュリティ修正は次のとおり。
新機能及び改良点
- 新機能
- メールをスレッド単位で無視できるようになった
- 新機能
- IDN に基づくメールアドレスにメールを送れるようになった
- 新機能
- 編集ウィンドウにズーム機能が実装された
- 変更
- 編集ウィンドウでの、ctrl/cmd + と ctrl/cmd – の振る舞いが変更された。従来はフォントサイズを変更していたが、拡大率を変更するようになった
- 変更
- Twitter のサイト同様、ツイートへの返信はすべてのユーザに対して送られるようになった
- 修正
- フィルタリストダイアログの操作性が向上
- 修正
- チャットで言及されたユーザの名前がハイライトされるようになった
- 修正
- IRCでの長いメッセージが分割されて送信され、省略されなくなった
セキュリティ修正
このアップデートでのセキュリティ問題への修正は合計 13 件。重要度区分において最高 6 件、高 3 件、中 4 件が修正されている。
- MFSA 2013-92
- 既定コンパートメントとフレームチェーン復元による GC 問題
- MFSA 2013-91
- DOM プロキシ上のユーザ定義プロパティによって誤った this オブジェクトが取得される
- MFSA 2013-90
- スクロールに関するメモリ破壊
- MFSA 2013-89
- マルチカラム、リスト、フロートによるバッファオーバーフロー
- MFSA 2013-88
- XBL 製ノードの再配置によるコンパートメント不一致
- MFSA 2013-85
- IonMonkey における未初期化データ
- MFSA 2013-83
- Mozilla Updater が署名検証後に MAR ファイルをロックしない
- MFSA 2013-82
- 新しい JavaScript オブジェクトの呼び出しスコープによるメモリ破壊
- MFSA 2013-81
- select 要素による解放後使用
- MFSA 2013-80
- NativeKey がウィジェット破棄後もキーメッセージの処理を続ける
- MFSA 2013-79
- Animation Manager におけるスタイルシート複製時の解放後使用
- MFSA 2013-77
- HTML5 Tree Builder におけるテンプレート使用時の不適切な状態
- MFSA 2013-76
- 様々なメモリ安全性の問題 (rv:24.0 / rv:17.0.9)
Thunderbird 24 で修正された全ての問題は Mozilla.org bugs fixes (英語) を参照されたい。
その他、Thunderbird 24 についての一般的な情報は Thunderbird 24 リリースノート を参照いただきたい。
アップデート及びシステム要件
Thunderbird 24 は Windows, Mac そして Linux 版が用意され、Mozilla Japan ウェブサイトよりダウンロード可能となっている。また、50 以上の言語に対応した各国語版は 無料メールクライアント Thunderbird – 各国語版のダウンロード よりダウンロード可能となっている。また、既存の Thunderbird 5 以降のユーザには自動アップデート経由で通知されるが、Thunderbird メニューの “Thunderbird について” より手動でアップデートすることも可能だ。
Thunderbird 24 では、Windows 2000 および XP SP1 以前 への対応が打ち切りとなっている ほか、Intel Mac 環境での Mac OS X v10.5 (Leopard) への対応が打ち切りとなっている。詳細は 。詳細は Thunderbird 24 システム要件 を参照されたい。
- ダウンロード:
- Mozilla Japan
- リリースノート:
- Thunderbird 24 リリースノート
- セキュリティアドバイザリ:
- Thunderbird 24.0 で修正
- Thunderbird 24 で修正されたバグ:
- Bug Fixes (英語)