SeaMonkey 2.5 がリリースされた
Mozilla Application Suite の開発をコミュニティベースで継続している The SeaMonkey® Project は、米国時間 2011 年 11 月 22 日、セキュリティ問題を修正した SeaMonkey 2.5 をリリースした。
SeaMonkey 2.5 は Firefox 8 と同じレンダリングエンジン Gecko 8 を搭載しており、バックエンドも Firefox 8/Thunderbird 8 相当となっている。アプリケーションの内容としては、これまで通りブラウザ、メール & ニュースクライアント、Chatzilla、Web 開発ツールを搭載したオールインワンパッケージとなっている。
SeaMonkey 2.5 での新機能や改良点、セキュリティ修正、既知の問題は次のとおり。
改良点
- 外部プログラムによりインストールされたアドオンは、ユーザが明示的に選択しない限り 無効化 される
- 初回起動時に一度だけ表示され、インストール済みのアドオン管理を行う アドオン選択ダイアログ を追加
- audio、video 要素使用時のパフォーマンスとメモリ処理を改善
- insertAdjacentHTML を含む HTML5 への追加対応
- WebSocket 対応を改善
- WebGL の クロスドメインテクスチャ が CORS に対応
- 多くの言語で CSS hyphens の対応を改善
- 安定性に関わる問題の修正
セキュリティ修正
セキュリティ問題への修正は合計 6 件、重要度区分において最高 3 件、高 3 件が修正されている。
- MFSA 2011-52 NoWaiverWrapper を通じたコード実行
- MFSA 2011-51 Intel GPU を統合した Mac におけるクロスオリジン画像抜き出し
- MFSA 2011-50 Canvas と Windows D2D を用いたクロスオリジンデータ抜き出し
- MFSA 2011-49 Firebug を使ったプロファイリング中に生じるメモリ破壊
- MFSA 2011-48 様々なメモリ安全性の問題 (rv:8.0)
- MFSA 2011-47 Shift-JIS を用いた潜在的な XSS 攻撃
その他 SeaMonkey 2.5 での修正は New Features and Fixes を参照されたい。
SeaMonkey 2.5 は Windows, Mac, Linux 版が用意され、SeaMonkey Project ウェブサイト より日本語を含む 24 言語に対応した各言語版がダウンロード可能である。既存の SeaMonkey ユーザには自動アップデート経由で通知されるが、手動でアップデートすることも可能だ。SeaMonkey 2.4 と同じく、Windows では Windows 95、98、Me、NT4 では動作しないほか、Mac OS X においては 10.4 (Tiger) のサポートが終了する他、 PowerPC 環境での Max OS X のサポートも終了する。
- ダウンロード:
- SeaMonkey® Project
- リリースノート:
- SeaMonkey 2.5 Release Notes